ゴールデンカムイ最新話242話を読みました。
森の木が一斉に折れるさまはまさか信じてもらえない白石の心がぽっきり折れた暗喩かと思いましたが杞憂でした。絆は強い。
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前回の感想はこちら↓
聞きたかったことではないけど
ゴールデンカムイ 21 (ヤングジャンプコミックス)
突然倒れてきた木々の間で、杉元とアシリパさんはちょっと負傷しています。杉元が頭から血を出している程度では驚かないけど、アシリパさんが怪我してるとちょっとドキドキしてしまう。杉元は木が倒れてくる前にかばってたけど、完全には防ぎきれなかったようです。
木が折り重なって出られないなかで、杉元は直前のアシリパさんの問いを思い出します。金塊争奪戦が終わったら、故郷で好きだった人と暮らすのか。
いつもならどさくさに紛れてスルーしてしまうところですが、杉元は梅ちゃんについて語り出します。木が重なった空間はなんとなくあの鹿の中を思い出しますね。
あのとき、杉元は干し柿が好物なのだとアシリパさんに語っています。「干し柿を食べたら戦争に行く前の杉元に戻るのかな」というアシリパさんの言葉に泣いた杉元。あのときはじめて杉元の心の奥深いところにあるものをアシリパさんにちょっとだけ見せた気がしました。
「梅ちゃん」と名前を出して話すのは初めてじゃないですか?ただ、直後アシリパさんに「尾形が言ってた惚れた女のためってそのひとのことか?」と聞かれてはっきり「うん」と言えないところが重い……。「一緒になるはずだった」と杉元の口からはっきり語られるのもなんだかズンとくる。また、今回寅次がなぜ重傷を負って死んだのかがはっきり描かれました。寅次は杉元を守って死んだんですね。
確か寅次は柔道では一度も杉元に勝てなかったと言っていましたが、咄嗟に杉元を掴んで塹壕に落としたあれは、初めての一本?
寅次がどうやって死んだかがわかると、15巻の月島軍曹の回想回で病人を運ぶソリを譲った杉元はいったいどんな気持ちだったのか……。このときも寅次の意向で譲ってるわけですが、寅次はずっと杉元から梅ちゃんを奪った負い目があったのかな。
梅ちゃんの治療費が欲しいというところまでを語って、杉元はそれでもアシリパさんが事件に納得するまで相棒でいる、と言いますが、そうじゃねえ、そうじゃねえんだ。安心させるつもりで言ったのかもしれないけど結局何も明らかになってない。杉元の心はどこにあるのかという話なんだよ。百歩譲ってアシリパさん連れて干し柿食べに帰るくらいしてやれよ。
利害関係なく大切な人
安全地帯にいた白石とボウタロサン。ここでも初出し情報ですが、房太郎の家は林業だったそうです。林業の家に生まれたのに泳ぎが得意なのね。あと「ボウタロウ」呼びは公式でもそうなんだね。
木に切れ目を入れておいて一斉に伐採する方法は北海道でよくやる伐採方法だと冷静に語っています。白石はただただ心配でアセアセしてるんですが、房太郎は焦る白石を見て「それだけ必死になるってことはやっぱあのお嬢ちゃんのっぺら坊の娘なんじゃん?」と勘繰る。この人は本当にどういう状況でも人をよく観察しますね。
前回からしきりに聞き出そうとしていたことです。白石はふたりと過ごす中でいろいろ疎外感感じたりして思うところもあったでしょうが、「んなことどうでもいい」の一言で本当に全部どうでもよくなりました。埋蔵金争奪の勝算なんてもはや関係なく(あればなおよいが)、ただ無事でいてほしいと思うのはもう「金塊のため」と割り切った関係を超えています。
動けず助けを待つ杉元とアシリパさんも、疑いもせず白石が助けに来ることを信じてるんですよね。アシリパさんの「カネの亡者」呼ばわりは軽口ですから。暗号を解く鍵を思い出したことくらいはもう言ってもいいかな、っていう気になってるし。
杉元ってほんとうに白石のこと信じてるよな~と前々から思っていましたが、アシリパさん関係のことで信頼に値すると確信したのは樺太のことがあったからみたいです。網走での杉元との約束を守って最後までアシリパさんのそばにいたから。17巻でキロちゃんに「ここで別れよう」と言われたとき思い返して必死で走って追った甲斐があったね。
木の間から突然首だけ出して現れた白石も今までの行動が報われて涙。
杉元たちがいる場所がわかったのは、頭巾ちゃんが見てたからですって。やっぱりちゃんといたんだ頭巾ちゃん。いまだにどうやって意思疎通してるのか疑問だけど。
助け出された杉元たちは、あたり一面伐採されて平らになった森だった場所を眺めます。これだけ大木が運び出された後ってことはふたりは相当長い間話し込んでたんでしょうか。
アシリパさんは森ではなくなった場所を見て、人間なら和人でもアイヌでも裕福に暮らそうとすることは誰も責められないとしつつ、ただ取り過ぎず、残しておけばカムイは消えないとウイルクに教わったことを思い出します。
房太郎の金貨
房太郎は取引の切り札にしようとしていた金貨をアシリパさんに見せます。白石もこれ以上隠しても房太郎には意味がないと思って、あっさり「のっぺら坊の娘」とバラしたのです。
アシリパさんによれば、金貨の模様はアイヌの模様に似ていて、「交互に」「交差」を意味するものだそう。
この金貨を支笏湖に沈むまで持っていたということは、ウイルクが少数民族をひとつに団結させて守ろうとした思いは変わっていなかったのだとアシリパさんは考えます。もう死人に口なしですが、ウイルクはアイヌたちを殺してはいない。
ウイルクの罪、そしてキロランケの裏切りがずっと引っかかっていてアシリパさんは二の足を踏んでいたわけですが、これですっきり。ようやく前を向いてやるべきことが見えてきました。
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