ゴールデンカムイ270話「全ての元凶」【本誌ネタバレ感想】ちょうど進む方向にあっただけ

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ゴールデンカムイ最新話270話を読みました。

もう270話なんですね。早い。

アイヌの殺人事件が起こったのは、そしてキロランケが死んだのは、さらにはフィーナとオリガの死も、全ての元凶に行き着く1話です。

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前回の感想はこちら↓

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有古イポプテは


ゴールデンカムイ 24 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

先週ばったりでくわした杉元&白石組と有古。杉元たちが教会に正面から入っていくのは自殺行為ですから、代わりに有古が手を挙げます。

しかし有古は二重スパイ、さらには中央にもつながりがある人物です。

鶴見陣営・土方陣営の両属は杉元たちも知るところですから、アシリパさん奪回にこいつを行かせていいものか、信じ切れない部分があります。

が、有古は自分よりもはるかに年下のアシリパがアイヌの未来を真剣に考えていることに感銘を受けたらしく、力になりたいと申し出ました。その言葉を聞いて杉元も決心がつきます。

元凶

場所かわって、教会の中。

ここでインカラマッがもたらした「キロランケの指紋」問題も解決します。あれはやっぱり嘘だったようです。

さて、ウイルクがのっぺら坊になるまでのいきさつを語り切った鶴見中尉は、金塊争奪戦序章であるアイヌ殺人事件の元凶、フィーナとオリガの死の元凶、ここからは言及がないですが、おそらくこの金塊争奪戦自体も、全ての元凶はウイルクだと言います。

つ鶴見中尉は、フィーナは勘のいい女性だったから、自分がただの在留邦人ではないことに気づいていただろうとし、しかしそれでも一緒にいたのは鶴見中尉の愛だけは信じていたからだと断言します。鶴見中尉はその愛に報いることができなかったわけで、最後に本当の名を明かしたのは「自分もフィーナとオリガを愛している」という表明だったようにも思えます。

今の今までフィーナとオリガの骨を捨てることができないでいる鶴見中尉は、自分は諜報活動に携わる軍人として失格だと言います。一方、月島軍曹は鶴見中尉のためのいご草ちゃんの髪を捨てたのですから、中尉の目的が私的な怨恨ならばたまったもんじゃない。

「家族を愛してしまったがゆえに弱くなった」と考えればウイルクを理解できなくもないが…」

野田サトル「ゴールデンカムイ」270話/集英社より

弱弱しい顔でこんなことを言う中尉、どうした……

でも、やっぱり家族を持ったことによる弱さの自覚ってあったんですね。これはきっとウイルクにも通じることだと思います。その上でふたりとも本来の道を進んだ。

さて、中尉は話をしたソフィアに感謝し、あることを伝えます。

フィーナとオリガを殺したのは誰か。

中尉が「オリガの頭から見つかった弾丸」として見せたものは、小さな拳銃の弾でした。ソフィアのベルダンでもなく、キロランケの機関銃でもなく、秘密警察のものでもない。もっとも小さいシュミットM1882 7.5ミリ弾を持っていたウイルクが撃ったものだと。

長年罪悪感を抱えてきたソフィアを解放してやろうというネタばらしですが、嫌な人ですね。妻子を大事だと言いながらその死は人をゆするために存分に利用するんですよ。

フィーナとオリガを殺したのは誰なのか、↓の21巻の感想でも触れていますが、ウイルクが意図してやったことでしょうね。鶴見中尉もそれに気づいているから、ウイルクに対しては脳汁たらしたりして、執拗にならざるを得ない。

妻子を殺した男の娘を前にして、そうは言っても鶴見中尉の言動はひどい。

今まで270話の間でいろいろグロいシーンはたくさんありましたけど、熊に食われたあとに飛び出た臓物とか、斬られた肉体の断面とか、はたまたエドガイくんのコレクション、平太師匠とか、そのどれよりもホラーでしたね。270話。

1ページまるまる使って、ウイルクの皮を被った鶴見中尉。そいつが「アシリパ…私の愛する娘」「アシリパ 私の娘」ってやべえ顔で言うんですよ。

アシリパさんをどうにかするつもりはないけど、とことん惨めな気持ちにさせてやりたい、どん底に突き落としたい、人をおちょくる嫌なところがめちゃくちゃ透けて見える。

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鶴見中尉の進む道

悲壮感ただよって見えたのか、ソフィアは悲しげに中尉を見ています。アシリパさんはよく失神しなかったね、すごい……。

さて、鍵穴から盗み見している月島軍曹にとってはここからが本題です。

鶴見中尉の目的はすべて恨みのためだったのか。

それが本当ならぶっ殺してやりたい軍曹、いざとなったら軍曹を止めねばならない鯉登少尉も固唾をのんで盗み聞きします。

中尉の答えは、あくまでも目的は日本国の繁栄だということ。ロシアの侵略を防ぐためには軍資金がいる。

ちょうどその道すじのかたわらに、私的な問題があるに過ぎない。満州で散った戦友たちと、ウラジオストクに眠る妻子。進まなければならない道のかたわらに大事なものたちの弔いがあるのだと言います。

個人的な理由のために道をそれることは絶対にないと断言した中尉に、軍曹はやっと額の血管をおさめて穏やかな表情。何か月あの状態だったでしょうね。そろそろ血管が切れそうで危なかった。

鯉登少尉も一安心、というか、「ほらな!」みたいな「中尉は正しい」みたいな、あのホラーがやや中和される変顔でした。この人がこういう人でよかった。

でも幼子の前でその父親の皮を被って「私の娘」「愛する娘」とかやってるホラー見てよくホッとできるな?

それに鶴見中尉の妻子への愛の証しである骨の扱い、「愛してるから捨てられない」ってそれ、軍曹の行動真っ向から否定するようなものですよ。そこは怒っていいんでは?軍曹もあの時想いも一緒に捨てたとはいえ、捨てきれなかったからさっきまでめちゃくちゃキレてたんでしょ?

アシリパさんの選択は?

父の所業をしったアシリパさんは、どうするのか。

アイヌの未来のためとはいうけど、鶴見中尉の言うように日露戦争で戦ったアイヌもいるわけです。そういうアイヌは日本社会の一員として生きることを選択して亡くなっていったわけで、ただアイヌの独立をのみ目指す行為は彼らの意思を否定するものになる。金塊ってもともと和人に抵抗するために用意されたものですからね。

融和をめざす人々の意思を踏みにじる分断派が関わった金塊。そしてその金塊を丸ごと奪ったウイルクにはたくさんの罪がある。

アイヌだけの未来を選ぶか、アイヌと和人の未来を選ぶか。鶴見中尉は「父親の罪の償い」で脅すように選択を迫ります。

このやり方ずるいですよね……。キロランケは誘導こそしたけど、アシリパさんが前向きになれるやり方だった。尾形はへたくそだった。中尉はまたソフィアの時と同じやり方です。

ちょっと離れて冷静になって考えてほしいんだけど、アシリパさんが父親の罪を背負う必要なんてないんですよね。ていうかさっきのホラーシーンでおつりがくるくらいじゃないですかね。あれ自分が当事者だったら一生消えない何かを植え付けられたと思う。

日本のマンガとかアニメとか、ほんと子どもに大きすぎるものを背負わせすぎだと思う。アシリパさんをひとりの人として扱っている表れでもあるとは思うけど(その反対に子ども扱いする杉元がいる)。

コメント

  1. thebox より:

    解説ありがとうございます😃
    読んでいて、見つかった銃弾はウィルクのものだった、はこの場の鶴見中尉に、とっても都合が良いので、もしかしたら嘘かも?と思いました。

    • しゃかりき より:

      コメントありがとうございます。
      どうでしょう。
      ソフィアが語ったウイルクの性質、鶴見中尉が持っていた銃弾のサイズを考えると、嘘ではないと思います。
      そもそもそうでなければ、中尉があそこまでウイルクに私怨を持つことはないのではないでしょうか。