ゴールデンカムイ304話「歴史」【本誌ネタバレあり感想】見て。

ゴールデンカムイ 最新話ネタバレ感想 エンタメ
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ゴールデンカムイ最新話304話を読みました。
来週休載でヨカッタ…………。

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前回の感想はこちら↓

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尾形、しゃべる


ゴールデンカムイ 28 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

やっと、やっと尾形の本心っぽいものが垣間見えてきましたね……。

唐突な過去回想(回送)で、読んでいて変な声が出てしまった。

8巻78話、エドガイくん家で前山さんがやられた時、月島軍曹が尾形に放った言葉が出てきました。「中央の飼い猫」「ご主人様に反乱分子を差し出し出世というご褒美が欲しいのだ」。それが尾形の魂胆だと月島軍曹はこのころから言っていて、今それが回収されました。(8巻引っ張り出してきてびっくりしたけどこのころの尾形すごいおっさん……今幼児みたいにきゅるんとしてるのに……)

尾形は土方さんと鶴見中尉が消耗し合って首が回らなくなるこの状況まで待ってたんですねえ。尾形が父を殺した時、鶴見中尉は尾形を担ぎ上げて第七師団長にさせようと言った。でも鶴見中尉は尾形だけにかまってられず、鯉登少尉、月島軍曹、宇佐美、あっちにもこっちにもいい顔しないといけないんで、こっちだけを見ていてくれないからもう自分でやっちゃうことにしたのか(目の前をチョロチョロして見てほしい思いもあった?)。

「よそ見してる」って怒るのは、母、父ときてお前もかよ、みたいな気持ちもあったんですかね。

幼い尾形が「母に見てほしい」とアピールしていたのは要所要所で出てくる回想でよくわかっていましたけど、今回の回想見てつくづく思うのは、母さえ真正面から自分と向き合ってくれていたら、父が自分と母を捨ててようがどうでもよかったんじゃないかなあということです。幼い百之助を寝かしつける母が口にするのは「父のような立派な将校になれ」ということ。母は自分を通り越して父しか見ていないんですよ。

母には結局最後まで自分を見てもらえなかったし、やっぱり父にも見てもらえなかった。子どもの「見て」「見て」っていう承認欲求が満たされない場合孤独になるんでしょうけど(もちろん尾形もそうだった)、その状態から自分を守るために「自分には価値がないらしい」→「でも自分が追い求めて手に入らなかったあれもこれも価値はなかった」→「同じだ」と確認したんでしょう。自分の存在価値を示せるだけの愛を受けてない尾形にとっては、周りを自分のところまで引きずり下ろすことでしか自分を守れない……。つらい……。母が「立派」だと言った父と同じ第七師団長に「偽物」の自分がなって、「ふん、師団長がなんぼのもんじゃい」って言って、その先に何か幸せあるのか?

セルフなでなで見ていていつもしんどい。杉元はいつも自分の存在価値を他者の役に立つことに見出す(大切な人を守れない自分を「役立たず」だと思う)けど、尾形はどこまでも自分のためだけに行動するんですよね。だって誰も見てくれないなら自分で自分を労わって守ってやって、存在を証明するしかないんだから。

皮肉なのは、見てくれた、見てくれようとした唯一の人である勇作さんを尾形自身の手で殺してしまったことですよ。尾形は勇作さんの幻覚を見ているのを自覚していますけど、あれは「勇作殿は見てくれる」と尾形がわかっているから見る幻覚でしょう?尾形自身は母、父に見てほしいと思い続けてきたんだから、せめて幻覚くらい母か父であればいいのに、そうじゃないんですよね。だってもう何をしたって両親は見てくれないって知ってるから。

まあ……勇作さんは尾形にとって自分を見てほしい人枠ではなかったのでどうしようもないですよね……。勇作さんは自分が「そう」だったかもしれない立場にいる人だから。

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歴史どおりになる?

チンポ先生と月島軍曹は、まだ決着がつかずわかりません。

土方さんと鯉登少尉。箱館戦争を想起させる組み合わせで、鯉登少尉が「新撰組のことは父からよく聞かされた」とか言うので余計に史実の最期を思い浮かべずにはいられないですよ。もうすぐ終着駅。土方さんは死に場所を探してる部分もあるようなので、この戦いで死んでしまってもそれはそれで本人納得の死なのかもしれないですね。

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コメント

  1. アシリパさん大好き より:

    こんにちは。
    またまたお邪魔しにやってきました。

    尾形の目的は、ニセモノの自分が第七師団長に上り詰めること・・・気の毒な生き方ですね。しゃかりきさんが仰るように、母親に愛されていれば、まったく別の人生を歩んだのでしょうが、顔が父親似だったのが運の尽きだったのでしょうか。

    しかも尾形は、奥田中将に都合よく利用されているのに気がついていないですよね。鶴見中尉も菊田さんも都合よく利用されたのに、尾形だけ特別扱いはないでしょう。権利書を手に入れたとしても、手柄を横取りされ、口封じされるだけ。恐らく、奥田中将の思惑に気づいている鶴見中尉は、次回、そこを突いてくるでしょうか。

    機関車に当たって逆上した状態で迫るヒグマにも気付かない尾形、「お互いこんな被害が出ると思ってなかったでしょう」なんて呑気なことを言っていますが、ヒグマにひどい目に遭わされそう・・・。

    鯉登少尉、永倉さんとの対決を途中で放棄したように、肝腎なところでの詰めがいつも甘いので、土方さんとの対決も、暴走列車に乗り込んできたヒグマに驚いて「キエッ」と猿聲を発して、また勝負を放棄するかもしれませんね。

    ここまでの展開で、刺青囚人は殆ど亡くなっています。生き残っているのは、ロシアに残った岩息と、土方さん、白石、牛山のみ。もし、展開上、刺青囚人は亡くなるのが運命付けられているとしたら、暴走列車に乗っている3人も、ここで亡くなるのかもしれませんね・・・。3人とも生き延びて欲しいけれど。

    函館山にいる門倉は、囚人ではなく看守なので、ここでも謎の強運が働いて生き残る。野田先生がそこまで考えていたら、スゴいですよね。

    • しゃかりき より:

      いつもコメントありがとうございます。

      尾形が利用されている件、「搾取」に関しては単行本の加筆部分を読んでいて気になったこともあるので、本誌感想とは別に書こうと思っています。
      搾取されていることには気づいているのかもしれませんが、むしろそれを利用してやろうくらいの気持ちはあるんじゃないですかね?鶴見中尉が挫かれるのをただ待っていたのも、尾形一人では成り上がれないとわかっているからでしょうし。

      ほんと、前回からヒグマの様子がわからないのがこわい……