188話「生きる」を読みました。ちょっと出てきた涙が引っ込みがつかず、どうしていいやらわかりません。
とりあえず、杉元、アシリパさん、再会できてよかった!!!!!白石もな!
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前回の感想はこちらから↓
野田カムイは感動の再会シーンでただ泣くということを許してくれません……。
※ショックのあまり右左もわからなかったようで、刺さったのが左目だと思い込んで書いていました。バカです。そこんとこ直しています。
杉元登場でアシリパさんは……
前回、アシリパさんを動揺させることに成功した尾形は、嘘がバレたからもうアシリパさんに自分を殺させることに目的を変えています(100%ではないにしろ)。
しかし背後には怒れる杉元。
ここで終わってから一週間が長かった……。
尾形「勝った」
1ページ目で杉元が唐突に「尾形あ!!」と叫ぶ。
唐突というか、いかにも叫びそうな顔はしていたのですが、アシリパさんはそれに驚いてしまった。
そのとき弓を引いていた手を放してしまったんです。
そしてそれが、尾形の右目にスッと刺さってしまった。
もちろんアシリパさんに尾形を殺す意図はありません。完全に誤って射てしまった。
だからこそ、ショックは大きい。
矢を受けた尾形は笑みを浮かべます。
「ほら見ろ」とばかりに。「やっぱり俺が正しい」と。アシリパさんを自分の元まで引きずり下ろすことができたと思ったのでしょう。
ほんと嫌な奴だな!!!
でもね、私は尾形に死んでほしくないのですよ……。
アシリパさんの矢が図らずも尾形の目に刺さったとき、「ああ、自業自得だ」「これでいい」と思いながら、めちゃくちゃショックを受けてる自分がいる。
この感情はどうしたらいいんでしょうか。
アシリパさんを人殺しにはさせない
このまま死んじゃうんだろうかとも一瞬思った。目だし。どうにかすれば死を回避できる傷です。
ここで動いたのが杉元。ナイフを出して矢を右目ごとえぐり取り、なんと傷口に口をつけて毒を吸いだした。ここ、尾形の左目は明後日の方を向いてるので、おそらく意識はないでしょうね。
お前杉元に感謝しろよ。
ここで死なせるわけにはいかないとしても、自分が毒にやられる可能性もあるのに躊躇することなく傷口に吸い付くなんて。杉元だなあ……。ここで恨みを持ち出さないところがいい。
以前白石が頭を蛇にかまれて腫らしたとき、尾形は何て言ったか覚えてます?どうでもよさそうな顔をして「歯茎とかに毒が入ったら……嫌だから」って言ったじゃないですか。
あの時直接的な描写はないものの、杉元まで顔が肥大化していたので毒を吸い出してやったことはわかります。杉元、そういう男なんだよね。
にっくき尾形にまで同じことをやってあげるところがすごい。
自分の感情よりも
杉元はすぐにでも尾形をどうにかしてやりたいと思ってたと思うんですよ。まあいろいろ問い詰めてから、と考えていたでしょうけども。
それだけ憎いのに、この場でなぜ尾形を助けたかというと
「アシリパさんを人殺しにはさせない」
この一点です。
もっとそれ以前にやりたかったことはほかにもありますよね。まずアシリパさんと抱き合って再会を喜びたかったはず。
それなのに尾形の応急処置をして、やっとハグです。
この場面でここまで理性的に動けるのはすごい。
アシリパさんがあのまま尾形を死なせてしまっていたら、この物語はもう意味のないものになってしまいそう。今回の展開を見る限り、アシリパさんが誰かの命を奪うことは今後も絶対なさそう。
絶望・喜び……からの
やっと再会だよ~~!ここまで来るのにどれだけかかったか、と読みながら涙していたのですが、簡単には感傷に浸らせてくれませんね、ゴールデンカムイという漫画は。
あの白石でさえ、駆け寄ろうとするリュウを止めて「こらこらおじゃま虫だぜ」なんて言ってるのに、作者がこの空気を壊してくれるのですよ。
なんと、抱き合った拍子にアシリパさんのまぶたの皮膚が杉元のコートの金具にくっついちゃう。
笑わせないでほしい。
これ、思い出しますよねえ。
一人遊びしてて金槌の金属部分に手がくっついて離れなくなっちゃった鯉登少尉を。
あのハートフル回168話を。
思えばあれからまだ20話しか経ってないんですね、びっくり。先遣隊回との落差よ。
あのとき「ションベンかけたら取れる」なんて冗談を言ってましたが、あの時の知恵が役立つときが来ました。
杉元、迷わず白石に
「オシッコかけてくれ」
と叫ぶ。
「膀胱が破裂しそうほどパンパンだぜ」
と白石。
ねえ、お前ちょっと前におしっこしに行って流氷に流されたんじゃなかった?
まだおしっこしてなかったの?
抵抗するアシリパさんを無視して激しく飛ぶおしっこ。
見開きを無駄に使う……そういうとこ好きです。
今回はここまで。
鯉登少尉のおっちょこちょいエピソードが回収された回でした。
尾形の今後は
体感的にはあっという間に終わった188話でしたが、とんでもないことは起こりました。
尾形の片目はつぶれてしまい、今後どうなってしまうのか。
死にはしないのでしょうが、片目でこれからもスナイパーとしてやっていけるのか?
流氷が割れるシーン(杉元とアシリパさんが抱き合う見開き)でさりげなく水の中に落ちていった銃。あれはスナイパーとしての尾形が終わったという意味か?とも思う。もう見えなくなってしまう可能性大なのでは?
でも杉元の銃だという可能性もあるのか……
尾形も瀕死だし、向こうではキロランケも瀕死。
尾形は目が覚めたとき、また絶望するのでしょうか。アシリパさんを引きずり込んだと思ったのに、生かされてしまった。「清さ」はそのまま。
これ以上、彼は何を背負えばいい?
スナイパーとして役に立たなくなったのだとしたら、今後どうやって人付き合いしていくんだろう。
尾形はスナイパーとしての腕を磨くことで辛うじて人とつながりを持てていました。「役立たず」となった尾形を、アシリパさんや杉元はどう受け止めるのか。
それ次第で、もしかすると救われる道もあるのかもしれません。
キロランケがどうなったのかも気になりますが、ここらあたりで土方組か鶴見陣営のほうに切り替わるのかな?
今回は再会できたこと。もうこれだけで満腹です。
杉元・アシリパ・白石のトリオがそろうと和みますね。
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