ゴールデンカムイ208話「限りなく黒に近い灰色」【本誌ネタバレ感想】鶴見中尉が放った偽物はどう機能するか?

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ゴールデンカムイ208話を読みました。

鶴見中尉を裏切ってトニアンジと逃走した有古は土方陣営に合流することになりますが……

鶴見中尉も土方さんも、両陣営の人たらしたちが考えてることが何手先も行っててこわい。刺青人皮が偽物なんじゃないかと先週の内容にソワソワしていたのですが、あんまり心配することなさそう。さすが土方さん。

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二重スパイとして

有古は完全に土方陣営に与したわけではなかったようです。冒頭、雪崩が起こってからトニアンジを発見する場面が初めて描かれますが、このときはまだ忠実な鶴見中尉の部下ですね。まだトニアンジの息があったので、他の囚人について聞き出そうと連れ帰る途中……。ここで土方さんと夏太郎に見つかります。夏太郎、生きとったんかワレ!!

土方さんは、有古のことを知っていました。「有古イポプテ」とアイヌの名もちゃんと知っていた。ここから後に空白期間があり、どのように有古を引き込んだのかはわかりませんが、やっぱり父の死のきっかけをちらつかせて引き込んだのかな。

裏切りはとうにバレていた

有古は素直そうだし(なんかゲンジロに似てるし)、あんまり人の行動の真意までは気が回らなそうですよね……。土方さんはトニアンジの人皮のかわりに関谷の皮を持たせるのですが、それ以前にトニアンジの刺青ってすでに写しがあって、それは鶴見中尉も持ってるんですよね。以前土方陣営は杉元たちと組んでいたので、杉元が手に入れた写しが網走監獄の一件でまたそれぞれの組織関係が変わり、鶴見中尉に渡っていた。

だから、やっぱり先週刺青を見た時点で鶴見中尉は裏切りに気づいていたのでしょう。

ここで凡人なら裏切られた怒りのまま処分したりするんでしょうが、鶴見中尉はこの状況を利用します。有古に二重スパイになるよう命じたのです。

金カムってすでに失うものがない人も多いですが、有古はそうじゃない。家族を人質に取られるとあっては従わないわけにいきません。

満を持して偽物人皮を放つ

ここで登場するのが、江渡貝くんが作った偽物です。先週有古が持ち出した5枚の皮(プラス関谷の1枚)ですね。鶴見中尉があっさり盗まれるようなところに本物を置くわけがないし、刺青の柄からして偽物だった……。

有古の役目は、この偽物を土方陣営に渡して引っ掻き回すことです。すでに杉元の持っていた皮が鶴見陣営にある今、一番警戒すべきは土方さんでしょう。先に暗号が解かれることがないよう、まあ保険として送り込んだのではないでしょうか。

それにしても、うまく土方陣営をだますためとはいえ有古はボッコボコにされてかわいそう。やったのは宇佐美です。目がイってる……。ボコボコにされてる場面で、ただ黙って見ている菊田さんはちょっと悲しそうな顔ですよ。センチメンタル?もともとは有古といいコンビで、信頼し合っていたと私は思いたい。

ここで菊田がずっとトニアンジから奪ったバンダナ?スカーフ?を着けたままだということに気づいて笑ってしまった……戦利品は常に身につけるタイプだもんね。

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だまされる土方さんではない

さあ、こういう経緯で偽物が持ち込まれたわけですが、土方さんは手放しに喜んだりしません。ある意味喜んだだろうけど。

有古はもちろん偽物があることなんて知りませんから、現状をよく把握できてないんでしょうけど。土方さんにはある程度必要な情報がそろっていました。

・有古に持たせた刺青人皮は関谷のもので、鶴見中尉にバレるとわかった上で持たせた。
・江渡貝くんの家で発見した怪しい人皮の存在と、皮をはがれた6つの剥製。

ひとつめ。土方さんはわざと有古を泳がせました。そのうえで有古が5枚もの人皮を奪って逃げてきた意味とは?

完全に有古がこちら側の人間として死に物狂いで刺青人皮奪取を成功させて逃げてきたとも考えられるかもしれませんが、土方さんは鶴見中尉が間者として送り込んだ、もしくは鶴見中尉があえて奪わせたか、と予測。

ある意味、土方さんは鶴見中尉の能力を評価して信じていますよね。「鶴見中尉がのうのうと奪われるわけない」っていう信頼の証しですよ……。

ふたつめ。土方さんは江渡貝くんの家で、月島軍曹のもとへ行きそびれた1枚の人皮を発見しています。そしてその現場には、上半身の皮を剝がれた6人分の剥製。にゃんこが引きずり出した1枚と今回の5枚を合わせれば、ピッタリそろいます。

(ただし、油問屋の1枚は偽物なのか本物なのかという疑問が残ります。鶴見中尉があえて本物を流すとは考えにくいんだけど……。土方さんは油問屋のものを偽物だろうと言ってるけど、今回その1枚は言及されてない。土方陣営の偽物は2枚。「5枚と合わせれば計算が合う」って台詞はいったい……?)

まあちょっと疑問は残りますが、江渡貝くんとこの現場の状況から偽物では?という疑惑はすでに持っていたでしょうから、これでパズルのピースがそろって確信により近づいたのです。これは土方さんにとっては喜ばしいことでしょう。偽物が散り散りになって何が何やらわからなくなる前に、怪しげな皮をすべて手に入れることができたんですから。

土方が偽物に気づくという考えはあったのか?

ここでまた気になるのが、偽物を送った鶴見中尉は土方さんが偽物に気づく可能性を考慮したのかということです。

鶴見中尉は

「皮であることが本物の証となる」

野田サトル「ゴールデンカムイ」208話/集英社より

と、偽物を持たせた理由を語っています。相手が偽物だと知らないのなら、持たせるのは紙の写しでも良かったはず。でもそれをしなかったのは、いくらでも偽造できる紙を送ったところで信用度は低いからです。だから、皮であることに意味がある、というわけなのですが、、、

でももう十中八九偽物だってバレてるし、意味ない。

鶴見中尉は果たしてここまで読んでいたのでしょうか?読んでいて、土方がさらに引っ掻き回すため偽物をばら撒くと考えた?

この二人はいろいろ高次元で読めん……。

次の勝負は、どちらが先にのアシリパさんを手に入れるか、です。

が、今回合併号なので来週はお休みです。

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