ゴールデンカムイ最新話246話を読みました。
20ページに満たない1話にいろいろ詰まってて本当にすごい。いつも映画みたいだなあと思います。
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前回の感想はこちら↓
大人と対等に渡り合うアシリパさん
ゴールデンカムイ 22 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
牛山との戦いは、両者決着はつかず。どっちも不死身みたいなものだから渾身の攻撃がまったく効かないんでしょうね。
店の外に飛び出して続くふたりの戦いを止めようと、房太郎がテーブル攻撃。つくづく思うけれども店の人がかわいそうだ。牛山はボウタロサンに攻撃するにしてもちゃんと挨拶してからぶん投げるのがやっぱり紳士的ですね。これでもやっぱりふたりは止まりませんが、「やめるんだ君達」的に飛び込んできた門倉が足を挫き、間が抜けたところでとりあえず終わり。
門倉大丈夫?と聞くキラウシと、ねん挫したかもしれない門倉はなんかもう違う作品かのようなほのぼのですね。高野行人姿で走ったりするからグネってなるんだよ。
ここで杉元を撃とうとした土方を止めたのがアシリパさんです。さっそく弾除け発動。
杉元はただただ網走で騙されたことに起こっています。土方は当初から杉元の存在はいずれ邪魔になるだろうと思ってたので、あの時死んでてもどっちでもいいという感じか。
アシリパさんをアイヌの偶像にして利用するつもりだろうと問われた土方は、別にアシリパさんを先頭に立たせて戦わせよう、という考えではなさそうですね。ただ、独立した共和国をつくるにあたって、北海道アイヌ、樺太アイヌ、ポーランド、複数の民族の血が入ったアシリパさんは主導者として立てるのにちょうどいい。土方は北海道を多民族国家にするつもりですから、これほど適任はいないというわけです。
アシリパさんは土方の話を聞いて、鶴見中尉に埋蔵金を奪われることを避けるのが第一条件であるとして、土方と手を組むと宣言しました。
しかし、森林資源が枯渇しそうな北海道でこれから炭鉱を発展させて経済基盤にしようという話を聞いて、アシリパさんはそれに従えるんでしょうか。そうなると結局、アイヌが今まで通りの暮らしをしていくことは困難です。
尾形が来てる!
門倉部長の発言から尾形が近くに来ていることを知った杉元はそわそわキョロキョロしちゃって、その隙を突かれて牛山に首をギュッと(笑)
さっそく頭巾ちゃんに知らせますが、「尾形」と言ったって通じないんですよね。いつもどおりわかったわかったってな感じでウンウン頷いてるんだけど、何もわかっちゃいねえ。
頭巾ちゃんが描いた尾形の絵を示しながらその辺をぐるぐる指さしてようやく通じます。目をかっぴらいて慌てて銃を支度する様子はもう……かわいい。杉元の銃を持っていきそうになり、スプーンまで持っていきそうになり。わかるよ、慌てるといらんもん持って歩いたりするよね。
一方尾形は、当然至近距離まで近づいて挨拶したりなんかしません。高いところから双眼鏡でアシリパさんの後頭部をのぞくと、これ撃ったらどうなるんだろうな、とか言って笑っています。お前は混乱を招きたいのか構ってほしいのかどっちなんだい。
勇作さんを撃った(とりあえず撃ったとして話しますが)時はもっと感情を乱されて撃った感じでしたね。あれも「こうすればそうかもしれない」という一種好奇心による殺しでしたけど。
アシリパを撃ったらみんな混乱するかも。そう笑う尾形の背後には、勇作さんの足。今回顔は出てませんけどあの控えめに揃えられた両足はお行儀のいい子ですよ。勇作さんに間違いない。
尾形は横目で足元を見て足を確認しますが、目を上げると何もない。
この前の宇佐美の話から、尾形は杉元に半殺しにされた後すでに勇作さんの幻影を見ていたことがわかりました。ヴァシリとの耐久戦で雪食って死にかけたときはそれはそれははっきりとした勇作さんでしたね。
ちょっと思ったんですが、尾形は意識が朦朧としている間に現れる勇作さんの存在を、元気になっても覚えてるんでしょうかね?
今回足を見て、でも見上げると何もなくて、「なんだ?」って不思議そうな顔をしてるんですけど、お前今までのこと覚えてたらわかりそうなものだろう???「あっなんだ勇作殿か」ってなるでしょう???「また出たんですか勇作殿」ってなるでしょう???さては覚えてない?
自分が衰弱して死が近づいたときだけ勇作さんの姿を認識するけど、それ以外のときはしないのか。となるとこれは尾形が自分にかけた呪い的な幻影ではなく勇作さんが自らの意思で憑いてるってこと?いや、これもなんか違う気がするけど、それならば尾形は無意識下でも勇作さんをアレでアレでソレなのか……。
ヴァシリは急いで高いところにのぼりますが、尾形はもう移動してしまったようで、姿はありませんでした。
答え合わせ
アシリパさんは、房太郎と平太師匠の刺青を見せるのと交換条件で、土方が持っている刺青を見せてほしいと言います。ソフィアと会ったときに暗号解読の鍵にピンときたものの、「ホロケウオシコニ」で合っているのかはまだわかりません。ちゃんと条件に当てはまるかどうか、確認のためにチェックしたいようです。
しかし、土方のもつ刺青を見たアシリパさんは一転、ホロケウオシコニは本当に正しい鍵なのか、疑念に変わります。
アシリパさんが焦るのも無理はない。だってそこにある一枚は多分エドガイくんの偽物人皮だし。エドガイくんの6枚はすべての文字が明らかになっていないので、今回見せてもらった何枚までが偽物かはわかりませんが、「店」と「途」の字がある皮はエドガイくん作っぽいですね。ただ、模様と字の向きが合わないのが気になるので、絶対とは言えません。8巻を確認した限りではそこまでしか言えませんね。
土方はいったいどういうつもりで見せたのか。まず江渡貝邸で猫が引っ張り出してきたやつがそもそも本物なのか偽物なのかわからないし、刺青人皮が一枚余る謎が謎のままだし。土方は有古と一緒に鶴見中尉が偽物をよこしたことは承知しているので、今回アシリパさんに見せて条件に当てはまらないものを選別して偽物を選り分けたいのか。それとも手っ取り早く鍵だけ知りたいんでしょうか。
また、まだウエジの刺青がないのでなんとも言えないところがありますね。
コメント
初めまして。個人的な感想ですが、尾形がアシリパを狙っている時に感じた勇作殿の気配は、尾形の中に眠っている良心の呵責だと思います。勇作殿と実父を手にかけ、人を殺してもこれまで何も感じなかった尾形は、「キレイなままの」勇作殿やアシリパを「あんな奴等いていいはずがない」と貶めようとしています。しかし、汚そうとすること自体、相手を認め、さらにコンプレックスを感じているからでしょう。尾形自身が、人を殺すことをなんとも思っていない自分に対し、無意識では嫌気がさして変わりたい、救われたいと感じている。だから、瀕死の状態では無意識下の良心の呵責=勇作殿の姿を見ることができても、意識化では覚えていないし、感じても足元の気配しかわからない。尾形が意識化でも勇作殿をはっきり見ることがあるとすれば、自分が自分に嫌気がさしていることをはっきりと自覚した時ではないでしょうか。もしかしたら、その時は物語の終盤で、尾形の命が尽きる直前なのかもしれませんね。
コメントありがとうございます。
この時の尾形→勇作さんの認識は「あれ?何かいた」くらいのものでしたが、その後同様の状況ではしっかり認識していましたね。
その上で「知ったこっちゃねえ」とばかりに人を撃ってみせる尾形は、すでに勇作さんやアシリパさん側が正しいことをわかっているんだろうと感じました。
幽霊の勇作さん、たぶん尾形の心とか人間の部分なんだろうなと思うのですが、勇作さんを撃って同一化しようとしたあたりから明確な存在として生まれてきたような気がしていて、だから「スナイパーの尾形」部分とより明暗がはっきりくっきり分かれてしまっているように思います。
尾形が良心を認識している以上、いつか同化するか完全に切り離してしまうかのどちらかでしょうが、現時点では「変わりたくない」ために無視しているのかなと思います。
しゃかりきさん
ゴールデンカムイ、ある程度話が進んでからまとめて読もうと思っていて、実は最近になって一気読みを始め、やっとここまでたどり着いたところなのです。これから、尾形のそういう描写が出てくるのを楽しみにしてます!尾形、結構好きなキャラなのですが、物語の終盤は自覚した良心に基づいて、敢えて頭巾ちゃんか杉元に倒されることを選び、最期をむかえるのかなぁと思いながら読み進めています。
そうだったのですね。
尾形ひとり独特な動きを続けているので、本当にずっと考えが読めなくて、どんな結末を迎えるのか楽しみですね。