ゴールデンカムイ最新話284話を読みました。
しばらくすごい勢いで展開してきましたが、次号から3週ぶん休載だそうです。合併号を含むので、ほぼ丸々一か月お休みですね。この調子でどんどん休んでください……終わりが嫌なので。
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ひとつの冊子
ゴールデンカムイ 26 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
兵糧庫からなかなか見つからない中、「神」の刺青って本当に意味あるの?という話にまでなります。杉元的には他の刺青人皮に同音の文字がないのが気になるようです。
と、空が白み始めた午前3時30分にあるものが見つかります。
アシリパさんが掘り当てたのは、箱に入った冊子でした。
永倉おじいちゃんが確認したところ、土地の権利書でした。
ウイルクが驚いていたのは、隠されていたのが金塊そのものではなかったからなんですね。過去のアイヌたちはロシア軍艦がだめになったらすべてを放置したわけではなく、戊辰戦争末ごろに成立した蝦夷共和国の榎本武揚と交渉していたようです。
新政府を樹立して資金に困っていた榎本から、北海道内でまだ手つかずの土地の権利を買ったのです。
実際の蝦夷共和国も旧政府軍の資金がどんどんなくなって困り、新貨幣を鋳造するなどして軍資金にあてたり、賭博とか縁日の場所代とか、ヤクザさながらのやり口で資金調達に奔走したようです。民衆にとってはたまったもんじゃないですけどね。そんな政府いやだ……。
で、土方おじいちゃんはそのことは知らなかったようです。知らないうちに契約が交わされ、そして実際に金塊を渡す前に蝦夷共和国はなくなってしまいました。が、榎本武揚は契約を新政府(明治政府)に引き継いだため、その後しっかり土地を受け取ったのでした。
支配者が変わったのに、前任者が交わした契約を引き継ぐ義務があるのか、という杉元の疑問に、永倉さんは「ガルトネル事件」の例を挙げて答えています。七重村租借事件ともいいますが、プロイセンの貿易商ガルトネル兄弟が函館近くの七重村を租借していたのを、新政府が引き継いだもののここを拠点に北海道を植民地にされるのでは、という憂慮から契約を解除したという事件です。新政府は6万2500ドルを払って解除したわけです。今の価値だとせいぜい700万円ほどですが、当時の価値だとどれくらいでしょう。明治初期は1ドルが1円くらいらしいですが、1円は庶民にとって今の2万円くらいの価値があったとかいいますから、12億5000万円くらい?国力にもよるでしょうが、莫大というほどかどうかはちょっとう~ん?という感じ。
ウイルクがアシリパさんに託したのは
つまり、金塊は土地に使っちゃってもうないよ、ということです。シライシがっかり。
まあこの後半分の1万貫は残ってるよ、ということなので真意はわかりませんが、ウイルクが次代に託そうとしたのは、戦うための軍資金ではなく、言葉どおりアイヌの未来だったのでしょう。
アシリパさん自身、あの伐採された広大な土地を目にしてか、金塊を使うなら森を守るため土地を買おうと考えていたようです。アイヌを守るのは戦いではなく、今ある森や文化を大事にすること。
ウイルクは単にアシリパさんを戦いに駆り立てようとしたわけではなく、一安心です。過去に金塊を持っていたアイヌたちも、どうすればアイヌを守れるかを理解していたのでしょう。
たくさんの人を争わせて殺した金塊は、鶴見中尉のいうように災厄の神などではなく、アイヌが大切にする自然の中にあるカムイになっていたというわけです。
残りはどこに
アシリパさんにとってはとてもよいことですが、みんながっかりですよ……。そりゃそうよ。
暗号を集めて解読して、たどり着いてみればもうそこに!みたいな、幸せはすぐそばにあった「青い鳥」的な展開。
そんな中、残り1万貫のありかを探しながら鶴見中尉を相手にしなければならないわけで。まあスッカラカンの状態でも結局戦う羽目になっただろうから、お目当ての金塊がまだあるとわかっているだけやる気が出るってものでしょうか。
さ、鶴見中尉が来た。
コメント
コンビニで立ち読みしましたが、立ち読みだと遠慮からかじっくり読めなかったので、解説有難うございます。今も北海道に残る雄大な自然を見ると、過去に本当にアシリパさんみたいな人がいて土地の権利を持ってて、悪徳な地上げしようとする奴らから北海道を守ってきたのかもしれないと思いました。
コメントありがとうございます。
アプリだと気楽に読めますから、おすすめですよ。
アシリパさん自身、自然が奪われていくさまを目の当たりにしていたわけですから、知らないところで守る人がいたのだという事実は大きな喜びと支えになったんじゃないかなぁと思います。