ゴールデンカムイ288話「爽やかな男」【本誌ネタバレあり感想】土方歳三の恩

ゴールデンカムイ 最新話ネタバレ感想 エンタメ
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ゴールデンカムイ最新話288話を読みました。
なんか大熊さんのトークショーのレポをチラ見した感じ、サッと終わってしまうことはなさそうですね。最終章とはいえじっくり進みそうな感じですかね。
本当にそうだとうれしい。百年続いてほしい。

無料期間が9月17日までだからそのあたりで終わってしまうのかと思ったけど、それはあまりにも急すぎますし。

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土方歳三を知る


ゴールデンカムイ 26 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

今回の扉は年表になっててびっくりしましたが、大変ありがたい。しかしフリチンサイチの情報いる?

今回は明治初期(1869年)箱館戦争のころの話で、キムシプの昔話が中心です。なんだか今大河もちょうど箱館戦争中なので、補完しあえていい感じです。あちらの土方さんも人気ですね。

1902年、ウイルクたちアイヌがロシア領事館で土地の権利書を見つけたとき、権利書があったところで政府が素直に土地を引き出すとは考えにくかったアイヌたち。ウイルクは榎本武揚に頼めばいいと提案しますが、つながりを持たない彼らにはハードルが高い。

土方歳三の名が出たのはそんなときでした。榎本武揚までたどり着くのは難しいが、土方歳三ならばつないでくれるかもしれないというのです。

キムシプは、1869年の榎本武揚と土地購入のための交渉の場にいました。ちょうど箱館戦争中(終わりに近いころ)の五稜郭。例の馬の井戸で邂逅したわけです。今回のタイトルはキムシプから見た土方歳三の印象だったという。

「戦と馬と女のことしか得意じゃない」と超絶さわやかな笑顔でのたまう若い土方さん、断言するあたりやっぱり日野の親族に京都でもらったラブレターの束を自慢げに送りつけるだけのことはありますね。

当時土方さんは榎本武揚から金塊の話は一切知らされていなかったようです。ではなぜアイヌとつながりができたのかというと、キムシプが土方の命の恩人的な存在だったからでした。

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アイヌへの恩にかけた?

政府軍側の総攻撃が始まり、押される旧幕府軍。キムシプは重傷を負った土方に偶然出くわし、「あの時の爽やかニシパ」を放っておけず、介抱した上に政府軍に見つかったときも体を張って土方さんを助けたのです。そのせいでアイヌの仲間が死んでるんですけど、たぶん土方さんはその負い目も少なからずあるんじゃないでしょうか。ほんの数ミリくらいは。

弁天台場が降伏したのは本当に箱館戦争の最後の最後のころ、5月15日です。本来土方さんはその数日前の5月11日に亡くなっています。腹部に被弾して落馬して戦死した、という最期だと言われていて、つまり腹部で被弾して落馬したところまではそのまま描かれているわけです。作中で土方さんの運命を変えたのは「爽やかニシパ」がすごく印象に残っていたキムシプのおかげだったというのがよくわかります。

そして数日間介抱されている間に弁天台場が降伏。土方さんは翌日にそれを知り、変装して函館山にのぼり最後の戦闘を見とどけたあと、政府軍に連行されていった、という流れだと思います。

キムシプはその後もずっとこのときの出来事と土方歳三という人を心に留め置いていたのでしょう。その後土方さんが処刑されたとかいう話もなく、監獄に幽閉されているという噂が流れたようです。それで土方歳三はまだ生きていると確信したのでしょう。しかしまさか監獄の中でとんでもねえ執着おじさんに執着されているとはゆめにも思わなかったでしょうね。

この昔話のあと、アイヌたちは仲間割れの末に殺し合いになってしまうので、土方歳三に会うことは叶いませんでしたが、ウイルクはしっかりと記憶しました。

そして先週金塊が見つかったあの馬の井戸。なぜウイルクが知っていたのかと思ったら、キムシプの案内でアイヌたちと一緒に金塊を埋めて、ずっとそのままだったんですね。つまりアイヌたちとドンパチしたあとも動かしてなかった。

ウイルクがアシリパさんを土方さんに託したのは、彼のキムシプへの恩にかけようと思った部分もあったのでしょう。北海道の未来に関して土方歳三と意見が一致していたとかではなく、彼が恩を忘れていなければ、アイヌを害することはないだろうと思ったのでは。

しかしキムシプが土方に出会った話、キムシプ視点で小説にしたらおもしろいだろうな。美しい男に出会った男の話。古い耽美小説にありそう。

そういえば、命の恩人キムシプの孫のチカパシとも会ってるんですよね。しかも和泉守兼定でチタタプしてるという。チカパシは樺太だし、きっともう会うことも互いに確認し合うこともないんだろうけど、感慨深い。

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コメント

  1. アシリパさん大好き より:

    こんにちは。またまたお邪魔します。無料配信が9月17日までなのは、27巻の発売日までということでしょうか。最終章はこれまでの伏線を回収しつつ、じっくり描かれると期待しています。

    犬童との対決でも描かれたように、土方歳三は農民の子として生まれましたが、武士として生きることを選び、武士以上に武士らしく生きた人です。アイヌに命を助けられた恩義を強く感じているから、キムシプやウイルクの思いを無下にすることは絶対にないでしょう。

    北海道には、土方歳三は腹を撃たれた後、五稜郭を脱出して民家で手当てを受けたが亡くなったという伝承があるそうです。その伝承を元にチカパシの祖父・キムシプが土方を助けたという物語が紡がれたのを読んで、胸が熱くなりました。

    ところで、7人のアイヌの殺し合い、鶴見中尉がアシリパに語ったことは真実なのでしょうか?あの中尉のことだから、嘘に少しだけ真実を混ぜているのでは・・・?

    • しゃかりき より:

      こんにちは。
      すみません、コメントに気づかず返信が遅くなりました。

      そういう伝承があったのですね。おもしろい。「爽やかニシパ」に関しては、榎本武揚が後年に土方歳三のことを「入室伹清風」と、彼が部屋に入ってくると清らかな風が吹くような、爽やかな男だった、と称したことが由来のようですね。

      アイヌの殺し合いについては……どうでしょう。鶴見中尉のことですから嘘を織り交ぜることもあり得そうですよね。アイヌを守るために集まった人たちがウイルクのために分断され殺し合いになった、という話は、アシリパさんに罪の意識を植え付けるのにもってこいですから。