ゴールデンカムイ最新話299話を読みました。
28巻発売も近いし、アニメ4期もおめでたい。ただ精子探偵がどうなるのかが気になります。
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前回の感想はこちら↓
五稜郭を出て
ゴールデンカムイ 27 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
アシリパさんたちが逃げた後、月島軍曹は兵糧庫をのぞいて矢を見つけます。これでアシリパさんの矢筒に権利書があるとバレてしまった?
めんどくさいので連合と呼びますが、鶴見中尉に撃たれたソフィア、死んでしまったトニ以外の面々は粗方逃げ出したようです。夏太郎、鶴見中尉見て死体の中でびくびくしていたのに、永倉さんを撃とうとする兵士をぶん殴って倒すまでに成長して……。
谷垣は、フチが心配してたから、妙な夢を見たから、とかいうお告げ的なことでやってきたのではなく、お買い物してたら偶然戦いのうわさを聞いて、永倉さんにも出くわして、居ても立っても居られずやってきたみたいです。
谷垣がアシリパさんのもとに駆け付けるまでの回想、やたらめったら映り込む赤子の頭髪がすごい。谷垣の遺伝子すごいですね。でも髪の毛逆立ってる赤ちゃんって結構いるから、成長したらきっとかわいいお嬢ちゃんになるでしょう……たぶん。
「キミのことは」
ソフィアと鶴見中尉、対面するのはあの教会以来です。
ソフィアは虫の息になり、長谷川写真館で撮った写真を取り出してあの時のことを謝ります。何よりずっとこれだけを伝えたかったんでしょうね。
直後長谷川幸一から「キミを許すよ」と言われ、ソフィアは安心したような、穏やかな表情を見せます。とするとソフィアにとってはこの言葉が救いになったのだと思いますが、直後中尉はソフィアが息絶えるのを待つことなく3発撃ち込んでしまう。「キミのことは許した」と言って、銃弾はすべて写真の中のウイルクに。ソフィアは許すけど、ウイルクは絶対許さねえ、アシリパに償わす、ということですか。
ところで、作中に出てきた人の中では、長谷川幸一を知る最後の人がソフィアだったのだと思うのですが、もうあのころの彼を知る人がいないということは、ソフィアの死をもって長谷川幸一も死んだということになりますね。
「キミを許すよ」のコマは優しげな長谷川さんだし、ひょっとするとこれは鶴見中尉はソフィアのイマジナリー長谷川さんなんじゃないかと思うんですけど……。だって本人の中では、長谷川幸一はフィーナとオリガと別れる時に死んだんですから(たぶん)。でも鶴見中尉なら相手が望むものを見せるくらいのことはしそうですね。
あんな聖母のように「許す」とか言っておいて数ページのちには脳汁ぶちまけて白目剥いてるんだから、本当におそろしい。このページは見開きにすると「溶けるアシリパさん」「汁飛ばす鶴見中尉」の対比がわかりやすいんですよ。馬で五稜郭から遠ざかりながらソフィアの死に悲しみ溶けるアシリパさんと、ソフィアを殺して満足したか、いよいよアシリパさんを捕えようという武者震い的な喜びに絶叫している鶴見中尉。
後ろにこんなやばい人乗せて馬走らせている軍曹っていったい……。宣言どおり鶴見劇場をかぶりつきで観ている。
こうして関係者全員が五稜郭を出た後は、ついに尾形登場です。アシリパさんを撃つのか、はたまた矢筒を撃つのか。尾形は自分が撃てばヴァシリが動くとわかっているんですよ。己を危険にさらしても撃ちたい一発って何なんでしょう。
コメント
こんにちは。
また、お邪魔しにやってきました。
五稜郭から杉元・土方連合軍の主要メンバーが脱出しましたね。
土方さんと牛山→北口、杉元とアシリパ、白石、谷垣→東口と分かれて。永倉さんと夏太郎がまだ中にいるけれど、海軍を撃破したのを知っている永倉さん、北と東ではなく、南から脱出するでしょうか。
以前から思っていたのですが、鶴見中尉を動かしていたのは、やはり、フィーナとオリガを失った私怨ですね。以前、「個人的な弔いは云々」と言っていましたが、ソフィアが教会で突っ込んだのが正しい理由だったのでしょう。
ソフィアにとどめを刺したのが「長谷川幸一の死」であるなら、それは鶴見中尉の人間らしい部分の死でもあると思います。月島軍曹が手綱を握る馬上での表情、すでに狂人のものとしか思えません・・・。おそらく、鶴見中尉の頭の中では、アシリパとウイルクが同一視され、アシリパの命を奪わなければ気が済まない状態なのでは?父と娘は別人格ですし、そもそもフィーナとオリガが亡くなった時点ではアシリパは生まれてもいませんから、その責任を問われる云われはないのに。
おそらく、鶴見中尉は最終回までに命を落とすでしょう。
それを実行するのは、「道理があれば杉元と地獄に落ちる」と決意しているアシリパなのか、菊田さんの予言通りに杉元なのか?
はたまた、教会で盗み聞きして「そんな理由なら殺してやる」と怒りを覚えた、鶴見劇場をかぶりつきで見ている月島軍曹なのか?
もしかしたら、中央から鶴見中尉を始末しろと命令されているであろう、尾形かもしれませんね。
次回、頭巾ちゃんの攻撃を予測しつつ、尾形が放つ銃弾は・・・鶴見中尉に向けられるのかも。
こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。
鶴見中尉が金塊を求める理由には「公」と「私」の理由があり、目下「私」の目的のために暴走していますね。この「私」の部分が長谷川幸一なのだと思うのですが、だからソフィアを殺した今、おっしゃるように人間ではないもののようになってしまっている。
一方鶴見中尉は「公」の部分もちゃんと追い求めるでしょうから、もしウイルクの代わりにアシリパさんに対して復讐を遂げるようなことがあればまた冷静に軍人として生きていくんだろうなあとは思うのですが、そこまで行けるかどうかというところですよね……。
尾形が中央の人間だとすれば鶴見中尉は絶対やられてしまうでしょうし。
しゃかりきさんの感想、いつも楽しみに読んでいます。
そして自分が漫画を読んだあとに感想を読ませてもらうと、“あ!そういうことね〜!納得“と新しいことを教えてもらいことが多いです。
もうちょっとで完結、でしょうか…寂しいけれど、これからもしゃかりきさんのご感想を楽しみにしています👍
こんにちは。コメントありがとうございます!
楽しみと言っていただけて大変嬉しいです。
読んだタイミングであまり時間をかけず思ったことを書いているので、論理が破綻してたり、後々考え直して「あれ違ったなぁ」ということはありますので、いろんな感想のひとつとして見ていただけると嬉しいです。
完結したら何を楽しみにすればいいのか……もう今から寂しいですが、どんな大団円を迎えるのかという楽しみの方が大きいですね。