ゴールデンカムイ272話「イポプテ」【本誌ネタバレ感想】一歩踏み出してみたら

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ゴールデンカムイ最新話272話を読みました。

いよいよ推しの進む道が……。

毎週何か大変なことが起こるし、ホラーだし、今回もホラーだったし、今日はさらに25巻発売日なんですよね。精神が落ち着く暇がない。

こんな中で何が青春カムイじゃい、という気持ちです。

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面倒くさい


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今回は巻頭カラーで、杉元とアシリパさんの出会いのシーンですけど、内容はイポプテです。アイヌと和人という組み合わせでいうと重ならないでもない、か?

戦場でともに生死をさまよった有古と菊田さん。この回想シーンに絡めて何度か出てくるのが月ですね。このころから月だけは変わらない。

お互い生存確認のため話をしろという菊田さん。帰ったら何が食べたいとかしたいとか、何でもいいから、と。

有古はマキリを作る練習がしたいと言います。アイヌの男にとってマキリを作る腕前は重要です。これで結婚が左右されるほど。でも、有古は自分用のマキリを作りたいのだと言う。

有古父は代々伝わる見事な模様のマキリを作りましたが、イポプテ自身はあまり興味がなく、父親に教えを請うことはしませんでした。そういう息子の性質を知って父もさりげなく見せる形で教えようとしたのでしょう。

「あまり興味がない」という言葉からもわかりますが、イポプテはアイヌであることをからかわれれば怒って喧嘩することはあるものの、自分がアイヌだから「アイヌの未来のためにはたらこう」というような考えはなかったようです。むしろアイヌとか面倒くさい、というのが有古少年の正直な気持ちでした。

今までアイヌの未来を背負って立とうというアシリパさんばかり見てきたのでイポプテの意見は新鮮に感じますが、まあどこの若者もそんなものですよね。アシリパさんも父の目指してきたものを追ってきたから「アイヌのために」何か行動を起こさねばと考えるようになったわけで、こんな金塊争奪戦なんてなければどうだったかわかりません。強烈なアイデンティティを持つようになるにはそれなりのきっかけがあるものでしょう。

でも、有古にはそこまでの動機はなかった。

それでも、アイヌだなんだってめんどくせえと思いつつ、父が大切にして自分に伝えようとしたマキリについては後悔があった。父は兵隊に行った自分のために実物だけでも残しておこうとしたけど、その途中で死んでしまった。

父もマキリも行方不明。

「もっとしっかり見ておけばよかった」と涙を浮かべる有古に、菊田はしばし何も言うことができません。だって菊田はその行方不明の父の最期を知っているし、死の原因の一端を担っているわけですから。でも計画に関わっていない有古に明かすこともできない。

「生きてるなら相槌打て」と言う有古に、その返事をするように謝ることしかできません。

菊田さんってこのころからどの程度考えを変えたのかよくわからないんですよね。いつから中央に属していたのか。両属は戦争の後からなのか。そうだとしたら、有古の件がひとつのきっかけになっていたのか。

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イポプテ

アシリパさんが鶴見中尉に鍵を教えた瞬間、やっぱり居合わせたイポプテ。

鶴見中尉は狂ったように自陣営の刺青人皮を目を皿のようにして見まわします。こんなにこわいギョロギョロ見たことがない……。

有古は土方陣営のアジトを伝えるフリしつつ、アシリパさんの縄を切り。しかしギョロギョロ中尉にはバレちゃってるんですよね。ほんとに何なのこの人。

イポプテ、なんで単身で乗り込んじゃったんだ……。

不運だったのは、この場に盗み聞き二人組がいたことですよ。有古が鶴見中尉を敵に回したことがわかるや否や飛び出して真顔で攻撃する軍曹。もうムカムカマークはないし、この感情のない顔はもとの月島軍曹そのもの。鶴見中尉は鍵を聞き出す交渉しつつ、寝返りかけた月島軍曹をまんまと調略したわけです。

背後のドンパチなんて見向きもせず、ソフィアが投げた長椅子が降ってきても刺青人皮に目を走らせ続ける中尉。ここまで聞き出せばアシリパさんに逃げられても構わないんでしょうか。樺太で対面した時はどこかに閉じ込めておくつもりだったようですが、ウイルクの皮で親子を辱めてやや気が晴れた?

イポプテはアシリパさんとソフィアを逃がすことには成功したものの、月島軍曹に至近距離から撃たれてしまいます。ゼロ距離で、鶴見中尉第一主義に戻った冷静な月島軍曹にやられたんでは、さすがに急所を外していることは考えられません。

これを目の前で目撃した菊田さん、声も出ない。

対して、撃った月島軍曹の目にはハイライトですよ。一切迷いのない清らかな目。お前そんな顔ができたの……?

「あなたたちは救われたじゃないですか」は結構上位に来るホラーでしたが、今回のハイライトはそれを超えるかもしれません。変な宗教にどっぷりハマった人みたい。これ戻すのはもう不可能では?鯉登少尉がどういう反応するのか気になるところです。鯉登少尉は救われた人なだけあって月島軍曹ほど傷は深くないはずですが。

しかし、家永の件はともかく、今回のイポプテについてはちょっと衝撃がすごい。これが彼の出した答えならば、いよいよ軍曹には救いがない。

「アイヌとか面倒くさい」イポプテのままなら、ここで死ぬことはなかったんだろうなと思うとなんだかやりきれません。結局、鶴見中尉の言うように金塊が人を不幸にしているじゃないか、金塊は災厄そのものだと突き付けられているようで。この件に関わるにつれてアシリパさんに感化されちゃったりして、そして亡くなった父の想いに寄り添おうとして鶴見中尉に叛き、死んでしまった。

そういえば、イポプテは無事生きて北海道に戻って、マキリ作りの練習はできたのでしょうか。

21巻、二重スパイをすることになった時に、鶴見中尉の持ち物の中から父のマキリを見つけて驚くというシーンがありました。あれがこないだ爺さんに刺さってたやつでしょうか。

それとイポプテのために作っていたというマキリは別なんでしょうか?

だとして、あの後鶴見中尉はマキリをくれたんだろうか。そしたら形見にするなり練習するなりできたでしょうけれど。

しかし、塹壕で泣きながら父のマキリ彫りの技術を教わらなかった後悔を聞いた菊田さんが、登別で脅しの道具に使ったんですね。どういう心境だったんでしょう。

目の前で戦友を失った菊田さん、この後杉元と共闘する流れは在り得るんでしょうか。今回も「ノラ坊」「菊田さん」と互いに存在を確認し合っていましたが。(しかし杉元はなんで菊田さんに対してだけそんなおめめになるの?少年に戻るの?)

で、「大団円」って本当に訪れるんですか……

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