ゴールデンカムイ最新話305話を読みました。
間が空くと何かあるんじゃないかとひやひやしますね……。
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前回の感想はこちら↓
引き出す土方さん
ゴールデンカムイ 28 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
土方さんって清々しいほど正々堂々としていますね。何も言わずにやってしまえばいいのに、相手を奮起させてしまう。
鯉登少尉との一対一の戦い、今回の函館での戦いが初陣といっていい鯉登少尉はあの五稜郭での戦いはどうにかこうにか乗り切りましたが、幕末を生き抜いたおじいさんたちにはどうしても及びませんよね。
今回一瞬過去回想で文字通り鼻たれ小僧の音之進が出てきましたけど、土方さんや永倉さんにとってはいまだにそれくらいの小僧くらいの感覚でしょうね。鯉登少尉自身、土方さんを前にして自分ごときが勝てる相手ではないと怖気づいてしまっています。
でも、樺太編からこっち、ほとんど鯉登少尉成長記といってもいいんじゃないかと思うくらい華麗な成長を見せたわけですよ、少尉は。尾形との接触で気づき、鶴見中尉の呪縛から解き放たれ（まあ誑し込まれた面々の中では浅い依存度でしたが）、上官として部下を守る気概を見せるようになり、今ここにきて誰かのために勝とうと決意するんです。本当、鯉登少尉だけはずっと光の子ですね。
でもまあ、「沢山の誰か」って誰よ、という気はしないでもない。こう戦闘が派手になってしまっては誰かが責任をとらなくてはならない事態だし（少尉がその責任を負う可能性はあり得る）、きっと鶴見陣営が金塊独り占め、当初の予定どおり軍事政権を～というわけにはいかないでしょう。そもそも鯉登少尉はもう盲目的な鶴見信者ではないので、鶴見中尉と彼の目的（つまり国家とか果てしなくでかいもの）のためでは決してないですよね。ここはきっと上官として部下たちの命を守るとかそういうことかな。
自顕流は一太刀にすべてをかける。あの手鏡で身だしなみを気にしていたボンボン音之進が、下から迫る銃剣が頬をえぐるのをよけもせず渾身の一撃を浴びせるってね……あの手鏡描写はこのためにあったのではと思うくらいでした。
この成長、モスに見てほしかった……。
銃剣にひるまない鯉登少尉の反応を見た土方さん、ちょっと驚いてるように見えるけどどういう感情なんでしょう。
牛山様には誰も勝てん
一方の牛山vs月島軍曹ですが、天井ズボッでオチがついて終わりかと思いきやまだ続いています。あの軍曹をして「歯が立たん」と思わせるチンポ先生って本当に……人類最強では？手投弾を投げ込まれて直前で受け止めるって芸当ほかに誰ができるのか……。ただ、投げ返した先が心配です。
あとは、ひたすら前に前に進む杉元とヒグマがご対面しそうな感じです。ヒグマの生態はわかりませんけど、こんな騒がしいところにわざわざ飛び込んでくるものなのかがちょっと気になる。今問題の400kgのOSO18はものすごく慎重らしいですけど。
コメント
こんにちは。
またまたお邪魔しにやってきました。
エゾシカを追いかけていて機関車に当たったヒグマが、そのまま列車内に乗り込んでくるのはあり得ると思います。
ヒグマもツキノワグマも本来臆病で慎重な生き物ですが、人から攻撃されたと認識してしまうと、興奮して執拗に人を襲いますから。
『人を襲うクマ』（羽根田治著・山と渓谷社）には、うっかり自動車道に出てしまったツキノワグマが、車に撥ねられて興奮状態に陥り、人が大勢いる乗鞍高原スカイラインの駐車場と土産物店を襲撃、多数の重傷者が出た事例が紹介されています。「ゴールデンカムイ」の連載前に、マタギを主人公にした漫画を描こうと考えていた野田先生は、もしかしたらこの本を読んでいらしたのかも。
爽やかニシパの土方さん、敵味方関係なく、若者を奮起させて成長させる、真っ当な年長者ですね。ハンパなヤクザ者だった夏太郎も土方さんとの出会いで漢として成長しましたし。
土方さんは、覚悟の薄い半端なボンボン軍人ではなく、死地にあるという覚悟を固めた相手と対決したかったでしょうし、鯉登少尉が覚悟を決めて一太刀浴びせてきたのが嬉しくてゾクゾクとしているのかもしれません。それにしても鯉登少尉、自分では土方さんに勝てないと相手の力量を正確に推しはかるあたり、ものすごく成長しましたね。
自分が投げた手榴弾を投げ返された挙句、頭上で爆発した月島軍曹・・・。良くても戦闘不能な重傷でしょうか。エゴ草ちゃんが幸せに暮らしているのを知ってほしかったけど・・・。
いつもコメントありがとうございます。
ヒグマの件、そうなんですねぇ。
ヒグマを叱る男のドキュメンタリーとかありましたけど、迂闊に真似できない……
今回のヒグマはタイミングが悪かったですね。どうなることやら。
月島軍曹は本当に心配ですが、ここで死ぬ流れではないと思うので頑張ってほしいですね。彼には鶴見中尉の行く末を見届けてもらわないと。