ゴールデンカムイ309話「血濡れ事」【本誌ネタバレあり感想】因果応報

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本誌がこわくてしらふではいられない(毎週)。

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血濡れ


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鶴見中尉はもうひとりで次のこと考えてますね。誰に聞かせるでもなくしゃべってるのは何なのか。まあもはや鶴見中尉には次の計画を聞かせる相手すらいないわけなので、仕方ないですよね。尾形がいるにはいるけど完全に手の者というわけではないし。

「血濡れ事」って物騒なタイトルですけど、本当に血濡れ。

尾形にぶっ刺した銃剣はまあ想像通り致命傷ではなく、ギリギリ肉にかすったかというような位置でした。でもこの至近距離の戦いで尾形がまあまあ善戦してるのは意外でしたね。

杉元の口からボタボタ落ちる血は尾形に降り注ぐし、銃剣の次に手にした兼定は尾形の義眼をキリキリこするし、杉元は後ろのヒグマに食われそうだし、もう何なんだ。

ここで注目したいのが兼定なんですけど、ヒグマにひきずられて杉元が兼定を離した時、下に蹴り落してしまえばいいようなものを、尾形は足で押さえるだけなんですよね。そんなぞんざいに扱ってくれるなよと思いつつ見ていたら、まあ兼定活躍するわするわ……。

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アシリパさんの覚悟を受け止める

ここでアシリパさん登場ですよ。

あの時は殺すつもりはなく誤って射た毒矢で尾形を殺しかけてひどく動揺したアシリパさん。今回も尾形はこちらに矢を向けるアシリパさんを見ても屁でもねえみたいな態度で、本当に射られるとは思ってもいないんですね。

でも、あの後「道理があれば」と覚悟を決めたアシリパさんは、今度は動揺しません。毒矢は尾形の右わき腹へ。

アシリパさんは相変わらず溶けてるし、ハイライトのない真っ黒な目はどう捉えるべきかしばらく悩みそうです(ハイライトが入って不穏な月島軍曹と対照的ですね)。

これを見た杉元は一瞬呆気に取られて、その後満足そうな、うれしそうな目をしています。アシリパさんに殺しはさせないという思いでここまで来たのには違いないけれど、この結果はアシリパさんの意志として受け止めたんでしょうか。矢を射る直前までヒグマを浮かせるほどの力で尾形をどうにかしてやろうとしていたので、やっぱり尾形を殺すのは自分が、と思ってるんだろうけど(もちろんアシリパさんが尾形に撃たれる危険も考慮しての行動でしょうが)。

アシリパさんの存在に「救い」を求めていた杉元ですが、今回のこの顔を見ると、杉元にとってアシリパさんはもう「過去に置いてきた子どものころのきれいな自分」でも「神様」でもなく、同じ未来を向いて生きていくひとりの人間になったんだなあと思います。

余談ですが、ここで尾形が矢を受けることになったのは、そのまま放置していた兼定を杉元が手に取ったせいなんですよねえ……チラチラ活躍する。

因果

前回、尾形は頭を撃った相手につきまとわれてるという話をしましたが、今回もまさに因果応報という感じの展開でした。アプリのコメントにもありましたけど、母を殺鼠剤で毒殺し、父を刺殺した尾形が毒矢で死にそうになっていて、刀で腹をえぐろうとしているんですよね。まんま殺した肉親の最期をたどってるんです。

毒矢の矢じりはそのまま腹の中に残ったので尾形ははやいとこえぐり出さなければならない。ここで、まるで切腹するように使われるのがまた兼定です。土方さんもこんなふうに使われるとは思わなかっただろうに。

そんな無防備な状態で、次に狙われるのはもちろん勇作さんと同じ頭ですが、アシリパさんはどっちを選ぶんでしょう。杉元超うれしそうな顔してたけど、本人は今にもヒグマに食われそうなことを忘れてはいけない。ヒグマが先か、尾形を始末するか。

でも尾形の息の根を止めるのはアシリパさんではない気がするんですよね。アシリパさんの毒矢は尾形の長年の問題をひとつ片づけはしたけど、だからこそ、今こそ勇作さんが出てくるでしょう?

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コメント

  1. アシリパさん大好き より:

    こんにちは。
    またまたお邪魔します。

    アシリパ、遂に地獄に堕ちる覚悟を発動しましたね。尾形が受傷したのは、9巻90話で熊岸長庵が毒矢で射られたのと同じ右腹。「肉を毒ごと取り除けば助かるかもしれないが腹に入ってしまっては」とアシリパが言っていたので、和泉守兼定で抉り出しても、尾形はもう助からないでしょう。愛刀に憑依した土方さんがイペタムと化し、アシリパを守ろうとしているように思えます。

    今の尾形の状態が両親への報いなら、最期は毒が回る前に弟への報いで頭部被弾でしょうね。もしかしたら・・・銃だけが落ちて尾形に倒された描写だった頭巾ちゃんがまだ生きていて、尾形に一矢報いるのかも。2人の対決、予想していたよりもあっさりしていましたから。

    永倉さんが鯉登少尉と月島軍曹を倒したと思っていましたが、今週号を読んで、鯉登少尉に「この男を解放してくれ」と言われた鶴見中尉が、2人を冷酷に切り捨てたのだと思い直しました。白い恋人のコラボ缶は大人気ですが、鶴見中尉は本当に怖い人ですね・・・。菊田さんの予言が成就しないと、後々の帝国陸軍の暴走に暗躍しそうで怖すぎます。五稜郭に戻るのは、1人で金塊を探すつもりなんでしょうか・・・。

    • しゃかりき より:

      コメントありがとうございます。

      尾形はもうまもなく死ぬというのは覆らないでしょうけど、こう、いよいよ死ぬ時になって生への執着が見えるのはおもしろいですね。188話のタイトルも「生きる」でした。あの回を構成する3人がまた集って。

      アシリパさんは杉元を生かすために尾形を殺す覚悟で攻撃した、という事実だけでどえらいことですから、とどめを指すのは彼女ではない気がします。

      やっぱり杉元と尾形とがずっと互いを殺したがって、ここにきてもはや殺す必要性はないように感じるのに、それでも殺したい、というのはもう理由なんてないんですよね。今回の血塗れ事はまるでセックスですが、理由がないっていうのはそういうことかなぁと。

      姉畑先生の最期も性的衝動でした。辺見ちゃんの煌めきも、杉元と殺し合い煌めき合い、最後は弟のように動物に食われて死ぬという結果になりましたけど、あれもほぼセックスと同義でした。

      金カムってなんだかんだ「勃起」が物語の根幹にあって、自立とか独立とかを意味すると思うんですが、尾形はその対局にあるキャラクター(正ヒーローらしい谷垣との対比からもわかる)です。

      今回の杉元と尾形の戦い、情事を思わせるようなタイトルで、そこから↑のようなことも連想してしまいます。いまだ自立しない尾形はどうなるのか。

      ヴァシリについては、これだけ杉元と尾形がもみくちゃになりセックス繰り広げてる(語弊がある)ので、なんだか他者が介入する余地がないように思えるんですよね。アシリパさんですら。

      まあ、思わぬ死に方をするっていうのはありそうなことなのでなんとも言えませんが。

  2. まえがみ猫 より:

    こんばんは、また遅めにお邪魔いたします。
    土方さんの逝去から読者時間で一週間(初七日と言いたい)、バトル(可能な)人数がガタガタと減り、いよいよ絞れてきたという感じ…心臓ギューッとなります。
    野田先生は、視覚的にも心理描写でも、大きな動きがあってから「ここ!」と焦点絞って見せるのが、本当に巧みだと思います。だから読んでて心ぶん回されるんでしょうね。
    尾形は生き延びるの許されない枠のキャラでしょうから、あとはどれだけ納得の死に様になるか、そこだけ。でもやはりまだ、杉元と取っ組み合うとこ見て「どっちも死なないでほしいよぅ」と思ってました。(このごに及んで何か楽しそうに闘ってるし)
    最終的に杉元組のウェポンになるかと思われたヒグマ、いま杉元食われそうですが、アシリパさんいるし白石も、なんなら永倉さんと夏太郎(土方さんの臨終に間に合ってよかった、本当に)の加勢も期待できそう。ガムシンはきっといつまでも泣いてない(こっちが泣)
    人とも土地とも隔絶してきた尾形には、生きてる加勢はいない。勇作さん介錯に来るのでしょうか。
    杉元さすがに被弾しすぎだし、主人公どっちか死ぬ展開もあるんではとも思えたり…ほんと、シラフでいられないです(犬童と同じで下戸)
    まずは次回の衝撃に備えます。

    • しゃかりき より:

      コメントありがとうございます。

      ほんとに、チンポ先生が亡くなったのが遠い昔のことのように感じるほど毎週目まぐるしくて、ゆっくり考える暇もないほどですよね……

      尾形最期には必ず勇作さんが現れるでしょうけど、あれは結局尾形によるイマジナリー勇作さんなんですよねぇ……。だからこそ単行本加筆の「はわわ」な勇作さんにみんな大興奮したわけですが。

      勇作さんが現れて言うことはそれすなわち尾形本人の言葉でもあるわけで、どんなことになるのかちょっと楽しみでもあります。

      楽しみとはいえ、もっと休載挟んでくれて全然構わないんですけどね……

  3. なおなお より:

    こんばんは。
    私も切なすぎてここ数話、本誌を読む勇気がなく…コミックで読むまでこちらで内容を追わせていただこうかな~と思っています。

    今週の話題とはズレますが、ゴールデンカムイにはしばしば今まで知らなかった歴史の断片を(アレンジした形で)教えてもらい、その真相を知りたくてあれこれググったりしてきました。
    しゃかりき日記さんでも歴史的な描写について説明してくださったことが度々ありましたよね。それもとても興味深く読ませていただいていました。

    知らないことが多すぎたのですが(汗)特に、八甲田での第8師団5連隊の遭難にアイヌの方が参加してくれていたなんて全く知りまでんでした。
    その後関係書籍を探して読み、小説や映画ではない現実の八甲田山の遭難について知ることができました。

    第8師団のお膝元の市民として、勉強不足を反省〜しました。

    脱線長くてごめんなさい!
    これからもブログ楽しみにしています。

    • しゃかりき より:

      コメントありがとうございます。

      本誌がつらい気持ち、すごくわかります。
      でも大丈夫ですか?先にこんなブログを読んでしまって……
      あんまり漫画の内容をまるまる書いてしまってもよくないなぁと思って結構雑な紹介になっているので、なるべくなら本誌を先に読むことをおすすめします。

      ゴールデンカムイって、ファンブックにあるようにフィクションよりも劇的な実話が元になっていたりして、そこにもグッと引き込まれますよね。野田先生は脚色がうまい方だなぁと本当に思います。

      私も、なんとなく興味を持ってかじった程度だった『坂の上の雲』や『八甲田山』など、改めてしっかりと見直したいと思っています。

      完結までヒイヒイ言い続けるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

  4. まえがみ猫 より:

    こんばんは、追コメ失礼いたします。
    今回のタイトル、内容まんまだけど何か据わりが悪いような、妙なフレーズだなーと思ったのですが、…そうか濡れ場か!と激しく納得しています。アシリパさんが関わってなければコイツら、いつまでも楽しく闘ってそう、と見えたのもやむなし(?)だったかと。自立に問題ありの尾形が、最後の手段として兼定を使うことの意味なども考えつつ…
    BSでアニメ1期の再放送中で、今夜「誑かす狐」でした。元気いっぱいのキロちゃんやチンポ先生にちょっと涙、茨戸編の土方VS尾形もちらっと入って、名台詞オンパレード回でもあったなぁ、なんて切なくなり、ついまたこちらに来てしまいました。失礼いたしました