ドラマ情報解禁から数か月。クリスマスに発売された7巻を読みました。
持田あき作品はだいたいそうだけど、1話が長いんですよね。そのせいか7巻に収録されている本編は2話分。あとは番外編が1本でした。
内容は進んだような、進んでいないような……
持田あき作品では、人気作の『おもいで金平糖』も配信されているので、気になった方はアプリをチェックしてみてください。
\アプリをダウンロード/
6巻の感想はこちら↓
感想
6巻では雅志決死の告白から、いよいよ雅志のターンか?と当て馬応援勢が盛り上がりそうな状況でしたが、ラストは順子が後ろの由利に手を伸ばして抱きしめる、という終わり方。矢印が由利くんに向かいつつあるのでは……というところでしたね。
7巻、ふたを開けてみればやっぱり順子→由利の図ができつつあります。
大事なことなのでマーカーを引きました。7巻でやっとか。
順子、ユリユリに惹かれ始める
今までも由利匡平の猛烈アタックのおかげで順子はハラハラさせられたわけですが、それはこれまでの喪女(とまで言っていいのかはわかりませんが)生活もあって動揺しただけであって、高校生に本気で恋をするなんてまず考えられなかったわけです。
ところがどっこい7巻。
グラッグラに揺れていますね。赤面、狼狽。
動揺する順子の様子は美和から伝わり、由利大歓喜ですよ。おめでとうよかったね……!
大多数の読者がそうなんじゃないかと思ってるのですが、私は不憫な雅志を応援しつつ、最後は由利勝利だろうと思っています。そして山下のことも憎からず思っている。
ただドラマでは確実に山下贔屓になると思ってもいる。
受験勉強続きでストレスも多い由利くんですが、こう矢印が向いてきたことで自信を持ったのか、順子が突き放すような発言をしても揺らぎません。
そういうところは変化してきているなあと感じました。
雅志は諦めるつもりらしい?
6巻でやっと想いを伝えた雅志。7巻では忘れたころに登場しますが、告白したおかげか大分大っぴらにアピールするようになりました。
順子はここでも当然のごとく動揺していますが、雅志は「なぜ告白したか」を語ります。
「お前をいい加減諦めるためだよ」と。
受験失敗以来ずっと停滞していた順子が、由利と出会ったことで仕事に向き合い始めた。どんどん変わっていく順子に対して、ぜんぜん変化がない自分に嫌気がさしたという。
だから諦めて区切りをつけ、先に進みたいということでしょうね。ただ、順子に答えを聞くまではアピールは辞めないっぽい。やっと自分のことを従兄弟ではなく恋愛の対象として見てもらえるようになって、自分のことを考えてくれるのがうれしいらしい。
けなげですね……。
雅志のターンはどこまで続くのでしょうか。途中で息切れして終わるのか、最後まで天秤で揺れるのか。山下もいるのでどうなるかわかりませんね。
裏表紙のかえしの作者コメントで笑う
最後の作者コメント、今回はドラマ化について触れていました。
それで、昔から読んでいる読者によく言われるのが「さびしいからあまり売れないでください」ということだそうで。持田先生自身は「あんまり売れない漫画家って生きづらいよ」と言っているのですが、読者の気持ちはとてもよくわかる!
ずっと長年追い続けてきた作家が今まであった領域を超えて売れるとなんかさみしいんですよね。
「ああ、もう私たちだけの持田あきではなくなったんだ……」って。
すごくわかる。でもまあ売れなきゃ漫画家続けられないし、新しい作品も出てこないのは当然のこと。
世間で広く認知され始めたのをハンカチくわえてちょっとジェラシー感じつつ、売れたことは喜ばしいこととしてちゃんと受け取ってますよ!
逆に、漫画がアニメ化したりドラマ化したりしたときに初めて漫画を手に取るということもありますが、そういう場合は長年のファンの方々に対して「にわかが通りますよ、すみません!」という感情になります。
難しいですね。ファンはファンなんだから何でもいいはずなんだけど。
コメント