1週とんで、ゴールデンカムイ最新号209話を読みました。
再び樺太。ついにエノノカちゃんたちとの別れですが、チカパシはどんな決断をしたのでしょうか。
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前回の感想はこちら↓
それぞれの役割をみつけて
樺太での用事はすべて終わったので、あとは鶴見中尉の迎えをまって北海道に帰るだけ。ただ、杉元たちは帰ってまだまだやることがありますが、そうじゃない者もいます。
たとえばリュウ。
リュウは樺太までついてきて、今では犬ぞりの先頭犬を務めるまでに成長しました。前はヘンケのところの犬が先頭犬をやっていて(今も別のそりではそう)、先頭犬(イソホセタ)の証しを頭につけてふんぞり返っていたのですが、リュウも頑張ったなあ。
関係ないけど、ロシアで犬ぞりというと『バルト』という作品を思い出します。犬ぞりでワクチンを運ぶ話なんですが、たしか狼と犬の混血。人からも犬からも迫害を受けていたんですが、そんなバルトが先頭犬となって病の人々を救うという話。記憶が正しければ実話をもとにした話だったかと思います。
あの映画を観た感じでも、先頭犬の誇りってすごいんですよ。犬の立場でも。たぶん。
樺太アイヌでは、先頭犬は他の犬たちと扱いが違って、家の中で暮らせたりするらしい。そういうわけで、リュウはこのままエノノカちゃんやヘンケの犬ぞりの一員として暮らしていくことになりました。
二瓶と死に別れて樺太までやってきて、ようやく新しい自分の役割を見つけたんですね。ゴールデンカムイにおいて「役割」って本当に重要なキーワードだと思う。犬のリュウであっても何か存在の意味があって、見出して退場していくところがしっかり描かれるんですねー。
エノノカと鯉登少尉
樺太編に入って以来、いいコンビだなーと思っていたのがエノノカちゃんと鯉登少尉です。いうほど絡みはなかったかもしれませんが、ビジネスでつながってたし……。
エノノカは一行(特にチカパシ)との別れを悲しみながらも、ちゃっかりしっかり鯉登少尉から受け取った札束を数えています。犬ぞりとか、案内とか、今までの報酬でしょうね。
鯉登少尉とは握手をしてお別れ。ビジネスライク~……だけどそこがいい。
チカパシの決断は?
エノノカはチカパシの顔を直接見ることができないほど別れを惜しんでいますが、互いに「忘れないで」「忘れない」「また来るね」と言い合って別れます。
去っていくソリに向かってエノノカが「チカパシッ」と叫ぶと、チカパシは最後に一言伝えようとして誤って落ちてしまいます。
ところが、チカパシ自身にはまだ迷いがあったのか…… すぐ戻ることができなかった。
後押しをしたのはやっぱり谷垣です。チカパシと谷垣、インカラマッは深くつながっていて、チカパシ自身インカラマッに会うために帰るつもりでいました。ですが、樺太での経験はそれ以上のものがあったんでしょう。
チカパシはエノノカと一緒に樺太に残る決断をします。
谷垣の涙につられてこっちまで泣きそうになってしまう!!
谷垣、チカパシ、インカラマッの関係については、「家族」がひとつのキーワードでした。疑似的ではあったけれど。谷垣は実家に帰れば家族と呼べる人はいるんだろうけど、いていないようなものだし……3人とも一人ぼっちだったんですよね。
ここで谷垣はチカパシの想いをくみ取って、「ここで自分の本当の家族をつくりなさい」と背中を押します。
チカパシは樺太に居場所を見つけ、新しい家族を作っていくのが役割、なのかな?そして谷垣は帰ってインカラマッの家族になる。どうなるかはわかりませんけど、それがチカパシの願いです。
二瓶の村田銃をチカパシに託して
谷垣は最後に、二瓶鉄造の村田銃をチカパシに差し出します。谷垣にとって人生の指針になるようなアイテムでしたけど、チカパシとの思い出もある銃でした。
回想シーン、あの「ジュウ~」のシーンですけど、あえてふきだしでジュウ~の箇所を隠さないのがさすが(笑)
こうして二人は別れ、それぞれの道をいくことになります。谷垣……少女団のゲンジロちゃんがかすんでしまうほどかっこいいじゃないか。
谷垣とチカパシの関係、好きだったなあ。谷垣ってチカパシ、インカラマッに対するときは一段と男らしいというか、そうあろうとしてましたよね。チカパシに対しては兄として師匠として。
チカパシにリュウ、二人との別れ。グッとくる門出でした。
会おうと思って会えないことはないんだろうけど、戦後ロシアが南樺太も支配することを思うと、気軽には会えないんだな~。今生の別れだと思うと悲しい……。
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