ゴールデンカムイ本誌最新話215話を読みました。
前回クリオネの登場で終わりましたね。215話の扉絵はアシリパさんとクリオネの平和なダンスだね~~これはもしやあれがくるね?と思ったら、次のページでクリオネ、白石に食われておりました。
即落ち2コマのこの感じ久々ですね。
ですがどうやらクリオネって臭いらしく、すぐ吐き出す(笑)
どんな味やねん?と思って今調べてみたら、シンナーとかガソリン臭いらしいです。かわいい姿でそんな……
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前回の感想はこちら↓
菊田の心中は?
逃げたアシリパさんをそのまま追うのをあきらめ、稚内で待ち伏せしようという鶴見陣営。宇佐美は手っ取り早く、アシリパの親族を人質にして脅せばいいんじゃ?と言います。
まあアシリパさんは逃げた後なので、今人質に取ったってそれを知る術がなければ意味のない作戦です。菊田にそう突っ込まれ、それなら死亡広告を出したら?という。なんか宇佐美のこの発想って杉元に似てるなあ(笑)結局ハラキリショーは痛い思いをしただけでアシリパさんには届かなかったね……
菊田は、意味がないとか関係なく無関係の罪のない人間を人質にとって命を奪うような真似はしたくないのだといいます。フチの命を奪うのは、金塊を狙う網走監獄の連中(看守たち)を殺すのとはわけが違うからだと。
これってどう考えても有古のこと言ってますね……。鶴見中尉たちは、有古の家族を人質にして有古を脅し、彼をいいように使いました。その出来事を、菊田はよく思ってはいなかったのだとここでわかります。
一緒に死線を越えた仲間ですからね。
この菊田の発言に鶴見中尉は一瞥を投げています。そろそろ菊田さんも離反しちゃう?しちゃう?鶴見中尉も常に部下を見極めないといけないから大変ですねえ。
宇佐美の案に、鶴見中尉はあの娘がまだ覚悟を決めていなければ脅迫にしたがうかもね~、なんて言ってますが、アシリパさんを見りゃ覚悟が決まってることなんてわかりますからね。鶴見中尉も脅迫は効かないとはなから候補にすら上げていなかったのでしょう。
理由は三者三様
アシリパさんたちが逃げる前夜、白石は単独行動をしていたのか描かれていませんでしたが、あの日実は月島軍曹と鯉登少尉の話を盗み聞きしていたようです。
彼らの話の中心(鶴見劇場で騙した話)はよくわからなかったようですが、鶴見中尉たちが今後満州進出も視野に入れて動いているということはわかったようです。もとより彼らにとってアイヌの独立なんて毛ほども考えてないのです。
白石は、国家存亡とか壮大な目的ではなく、単に報われなかった屯田兵のために金塊がほしいのだと悟り、アシリパさんが逃げてざまぁ、という気持ち。
白石が金塊をどの程度もらおうと思ってるのかわかりませんが、鶴見中尉に味方してたってそれなりの額はもらえたんじゃないでしょうか。それでもアシリパさんと杉元についていくことを決めたのは、キロランケの存在が大きいように思います。
あのままアシリパさんが鶴見中尉に協力することになっていたら、キロランケが報われない。
あの逃亡からの白石の行動の理由ってこれにつきるような気がします。金塊についてはそれほど重きを置いてなさそう。
ではアシリパさんや杉元の目的は何かといったら、そりゃアシリパさんはアイヌのため、杉元はアシリパさんのためですよね。3人の行動原理がイマイチ一致してないのが今後どう響くのかちょっと怖いんですけども……。
尾形再登場!
やっぱり鶴見中尉とは別行動だったのでしょうか、月島軍曹は大泊にて、ヴァシリに撃たれた兵を回収します。
すると、兵の軍服が脱がされている。対応に当たっていたと思しき地元の人の証言によると、男の人が剥いでいったと。
その男は、この兵がどこから撃たれたのかを尋ね、「手練だな」と感想を述べると追い剥ぎしていったのです、ムイムイと。ついでに銃も持って。
数か月ご無沙汰の尾形、再登場ですよ!意外と元気そう。イメチェンしてアイパッチとかになってたらどうしようと思いましたが、包帯のままでした。
おどろおどろしい不穏なフォントで
「この銃だって… 自分がブッ壊れるまで人を撃ちたいはずだ」
野田サトル「ゴールデンカムイ」215話/集英社
とか言ってます。利き目の右目が失われても銃辞めないんだね。右目と左目でどの程度差が出るのか気になるところです。
それにしても、尾形はなぜ軍服にこだわるのか。単純に離反したと考えれば、もう軍服じゃなくてもいいわけで。そうしないのは鶴見中尉といまだにつながっているのか。
稚内で三つ巴になったらどうしよう。ワクワクしますね。
(そんなことより鯉登少尉どうなったん?)
アシリパさんの覚悟
杉元は、キロランケの死の間際にアシリパさんが何かささやいていたことについて問います。ひょっとしたら暗号を解く方法がわかったのではないか、と。
アシリパさんは一瞬間をおきますが、意外とあっさり「うん」といいます。杉元は驚きのためか、つい「何だったの?」と聞いてしまいますが、お互い共有しないほうがいいということはわかっているはず。
杉元はすぐ言い直し、そのときがきたら教えてほしいと言います。
ここからちょっと今までにないほどのアシリパさんのモノローグが入ります。
今杉元に解読法を教えてしまったら、自分を置いて金塊を探しに行ってしまう。それはもちろん独占しようというわけではなく、アシリパさんは杉元が自分を守ろうとしていることを知っているからです。
そしてそんな杉元は、きっと魂が抜けてしまうまで戦い、傷ついてしまう。
ついさっき、我を忘れて獣のように戦う杉元を見たばかり(※「怒り毛」参照)。戦争で杉元が傷ついていることは今までの会話からよくわかっています。干し柿の話しかり。すでに杉元は、昔のようには戻れないとあきらめかけているくらいですから。
ならばアシリパさんはどうするべきか。暗号の解読法を教えないことで杉元を自分のそばから離さず、そうすることで杉元を守ろうというのです。ここでアシリパさんが自分のことを「弾除け」と言っていることに驚きました。
アシリパさんは不殺の誓いを立て、清いままでいる。187話「罪穢れ」で、尾形が非難するように指摘していました。
このまま杉元と一緒に金塊を求める中で一番気になるのはそこなんですよね。アシリパさんは最後まで自分の手を汚さず、杉元を使って金塊にたどり着くのか。
言い方は悪いですが、杉元の方はそういうつもりで一緒にいるんですからね。尾形の件にしてもそう。彼の「アシリパさんを守る」行動の中には、単に危険から命を守るとかだけでなく、アシリパさんを清らかなまま守るということが含まれています。
ですが、当のアシリパさんにはただ守られてやるつもりは毛頭ないみたいです。
自分一人が暗号解読のカギを握っている。だから杉元の弾除けになれる。危険が迫れば強力な盾になれる。
これはすでに、先の逃亡劇で証明されたことです。アシリパさんがくっついていれば、遠くから杉元を狙うことはできません。
杉元はアシリパさんを守るつもりで守られてるんだぞーー
「道理」があれば 私は杉元佐一と一緒に地獄へ落ちる覚悟だ
野田サトル「ゴールデンカムイ」215話/集英社
地獄に落ちるとはつまり自分の手を汚すということ。アイヌの考えに従って今まで不殺で通してきたけども、ここからはそういう覚悟でやっていくと。
今回尾形が久々に登場したのも、こうなると何か意味ありげに見えてきますね。アシリパさんが覚悟を決めたのって、あのとき尾形が発破をかけたというか挑発したのと無関係ではないでしょう。
だってこの「道理」っていうのは187話の尾形の「道理をやろうか」と絡んでるような気がしますし。あえてカッコつきで強調してるのもそういうことでしょう。
でも道理があれば殺していいって考えでやってくんだ?アシリパさん。尾形がしめしめじゃないですか。
あのとき尾形がいらんこと言うから、人を殺していい道理を与えてしまったから。
その道理とやらは、尾形と対峙するときに発動するんですかね……。杉元を守る盾になって尾形を攻撃するのか。
次回、シロクマとの戦い?
今回、コマの端々にシロクマが登場していました。先週からずっと後ろついてきてたんですけど、なかなか気づかなかった4人。
今回の最後でやっと対峙です。案の定最初にかみつかれる白石(荷物だったのでセーフ)。
次週は収穫のため休載だそうです。ここらで一週空いたほうが心臓にはいいかも。
この漫画ってあんまり登場人物の考えをモノローグでべらべら説明しない印象だったので(そういうとこちょっと映画っぽい)、今回のアシリパさんのあれには驚きです。めちゃくちゃいろんなことを考えてるなあ。とくに杉元のことを。
次こそは鯉登少尉の安否がしりたい……
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