ゴールデンカムイ最新話244話を読みました。
前回が衝撃的だった分今回はそれほどでもないんだけど、明日には単行本新刊発売が待ち受けているのでそっちの加筆がこわいです。
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前回の感想はこちら↓
ソフィア上陸
ゴールデンカムイ 21 (ヤングジャンプコミックス)
札幌に全員集合しつつありますが、ソフィアも仲間を連れて小樽に上陸しました。スヴェトラーナ、マイハルからの情報で、アシリパさんが小樽の祖母に会いに行くというのを頼りに。
しかし同乗した仲間は次々と倒れているようで……。脚気に壊血病。日本軍も大いに悩まされた病気ですね。脚気はビタミンB1不足、壊血病はビタミンC不足でしたっけ。とくに保存食ばかりが続く船旅はこれらになりやすいみたいですね。昔は軍が人を集めるのに「白い米いっぱい食えるよ!」と言ってたらしいですけど、それが危ない。海軍は何割かを麦飯に代えて対応したそうですが、陸軍は随分遅れていたので脚気で死ぬ兵が多かったとか。時代はちょっと前ですが、徳川家茂は脚気だったらしいですね。あと、脚気、軍、といえば引き合いに出されるのが森鴎外……。
ソフィアは仲間の治療のため医者を探しに出かけますが、その先でにっくき月島軍曹と鯉登少尉に出くわします。ソフィアはもう「ここで会ったが百年目」という感じで殺気を出しまくってるんですけども、なんとタイミングとチョイスの悪いことか、月島&鯉登はメンコに勤しんでるんですよね。軍人メンコ。調べてみると明治の軍人、将校のメンコって本当にあるんですね。
でもメンコって何やってんの……メンコって……
どす黒感情を持て余す月島軍曹にもまだ少年の心はあるんですね。
ソフィアにとってふたりはキロランケを殺した仇ですが、ここでやり合ってもいいことはありません。殺気をむき出しにしながらも立ち去ります。
月島軍曹は鶴見中尉が「札幌で待つように」言っていた、と伝えます。ふたりにとって今や鶴見中尉の話題はセンシティブなものですが、鯉登少尉はスッと鶴見中尉メンコを出して笑ってみせる。この人もマジなのか気を遣ってるのか、鶴見中尉関連では読めないところがあります。
人ががっかりするところが見たいウエジケイジ
一方札幌では、引き続き変装しつつ探っている土方陣営。牛山とトニは上エ地を見かけます(見かけたというか声を聞いた)。
ウエジはあいも変わらず小さな子どもにちょっかい出して誘拐、ってな感じで。今回は犬を探している少年をロックオン。「その犬ならあっちで見た」とお得意の方法で少年を人気のない場所へ連れ込み、彼がかわいがっていた犬の無残な姿を見せます。
ウエジいわく、顔じゅうにある刺青は「強い人間に変身するため」のようです。この世界はがっかりすることばかりだから、といいつつ、人をがっかりさせてその姿を見て喜ぶのは何なのでしょう。昔とんでもなくがっかりした経験でもあるのか?
ウエジケイジって多分、ペニー・ワイズのモデルになったというジョン・ゲイシーがモデルですよね。ジョン・ゲイシーのwikiを見てみると「弱みを見せてはならない」みたな考えを持っていたようですから、このあたりの性格も参考にされているのでしょうか。
房太郎が語るウエジも、嘘をついて人を期待させておいて、それがバレたら怒った相手の顔を見て笑い転げる、そんな男だったようです。ウエジが作り出した架空の叔母が会いに来るのを楽しみにしてた房太郎ちょっとかわいい。これだけおっかなくて我が道をゆく俺様でも血縁がいると思うとやっぱり気になるんだね。
ウエジに連れられた少年は頭と胴体を切り離された飼い犬を見て、がっかりどころか悲痛な表情を浮かべます。これはちょっとウエジ期待外れ。そのまま少年まで手にかけてしまうんだから(それが本当の目的ともいう)、もう怖い。
そこにやってきた牛山&トニ。尺八をベキンと折る牛山心強いし、背後で尺八奏でる虚無僧トニのBGMが若干笑えます。
こういう話通じない系のヤバい奴がいる時に、ただ「めちゃくちゃ強い」牛山がいると安心しません?
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