持田あき『初めて恋をした日に読む話』6巻を読みました。
ピンク頭の不良高校生を東大に合格させる漫画、いよいよ受験まで1年を切ったところ。まず内容よりなによりも驚いたのは実写化のニュースですよね。実写化って、ドラマ?映画?作品自体がまだ終わってないので、いつするのか、どこまでするのかも気になります。
少女漫画の実写化に関しては少年漫画ほどやきもきハラハラすることはないんですが、やっぱファンとしてはハラハラする……。正直、2巻を読んだあたりからなんとなく実写化するような気はしてたんですよ。
でも、15年くらい持田あき作品を追ってきているので、うれしいことには違いない!おめでたい!
持田あき作品では、人気作の『おもいで金平糖』も配信されているので、気になった方はアプリをチェックしてみてください。
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ドラマについては10月23日、情報解禁されました。内容はこちら↓
感想
由利くんの受験よりも恋愛面で動きがあった6巻。5巻までに同級生・山下とフラグが立ち、そこからユリのけん制→フェードアウトかと思いきや、6巻でまだまだ粘る山下……!意外と辛抱強い男です。
やっと雅志が……
順子のいとこであり、中学からずっと報われない片思いをしている雅志。5巻まで順子にはまったくその思いが伝わっていなかったのですが、6巻になってやっと動きがありました。
これでユリくん、山下、雅志の3方向から矢印を向けられることになったわけです。
でも、どうなんでしょうね、6巻の最後のモノローグを見た限りでは、ユリくんが優勢のよう。14歳の年の差で一番不利なのに。
雅志はスタートが遅かったなあ……
それでもまだ私は雅志を応援してる。最終的にはユリユリだとしても。ちょっとは報われろ。報われてください!
20代後半からのあるあるの悩み
この作品の主人公は東大受験失敗・32歳・塾の契約社員。
中高と学年のトップを走り続け、東大受験に失敗してからレールを外れて転がり落ちたような人生なんですが、これが私自身にグサッと刺さるんです。
順子を自分に置き換えたって、私自身は東大目指すようなエリートではなく地方国公立が現実ですが、そういう部分ではなく、「この年になって、昔思い描いたようなものは何も持ってない」っていうところが刺さるんです。
大学に行って勉強して、就職して、でも出世コースを進んでいるわけでもなく、特にこれといった資格もない。光るものがない。そんな感じです。
これって20代後半から30代前半にかけて、多くの女性が抱えていそうな悩みだなあと思います。持田さんってそういうのを表現するのが上手いな~と思う。
順子も由利くんの受験を指導しながら「あの時こうしてればよかった」「お前はそうなるな」って教えるんですけどね、もう20代なんて10代のころの後悔ばかりしてしまう。順子は30代だけど。すごくわかる!
「高校の時なんでもっと勉強しなかったんだろう」とか、逆に「もっと遊んでおけばよかった」とか。大学生活についても後悔が多い。もっと腰を据えて研究しておけばよかったなあとか思う。10代の頃って、そんなに後悔することはなかったような気がします。何も考えてなかっただけかもしれないけど。
それでも今の自分を形作っているのは、その後悔している人生を歩んできた自分。これはこれで「今の自分でなければこんな考え方はできなかったな」とか「こういう生き方を選ばなければこんなことに興味は持てなかっただろうな」と思う。
そんなふうに、ポジティブに考えられる作品でもあります。
カバー下も毎度の楽しみ
持田あき作品は絶対に紙で買う主義です。
なぜならカバー下のおまけが恒例のお楽しみだから。柱とかでお知らせされないので知らない人もいるんじゃないでしょうか。単行本のカバーをペロッとめくると、表紙・裏表紙・背表紙すべてにおまけがあるんですよ。
マーガレットのマークも毎回違う。りぼんの時はあのマスコットキャラクター(りぼんガールだったかな?)のところもイラストが違ってて、細部までチェックするのが楽しみでした。
aikoのアルバムも初回盤のカラートレイの中に仕掛けがあるんですが(通称:ぺろり)、そんな感じで買った人だけのお楽しみがあるのが魅力ですね。
これだから電子では買えない。初めて知った方はぜひ、持田あき作品のカバーを片っ端からめくってみてください。
まとめ
6巻の時点でいよいよ受験まで1年、というところに来ました。まだ終わりそうにないので、実写化っていってもどこまでやるのか気になります。
キャストはどうなるのかとか、まだまだ情報が解禁されていないので、落ち着いて続報を待ちたいです。
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