「金色のマビノギオン アーサー王の妹姫」3巻までの感想

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引用元:白泉社(https://www.hakusensha.co.jp/comicslist/50467/)
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「恋するMOONDOG」にハマる→「紅茶王子」読み返し→続編があったことを知り読み漁り。

それからずっと山田南平作品ブームです。その最後に読み始めたのが、マンガparkで無料連載中の「金色のマビノギオン アーサー王の妹姫」です。

マンガparkは白泉社の無料マンガアプリで、毎日朝と夜2回に分けて4話分読めるフリーコインがもらえて、さらに0時と12時に動画広告を見ることで2話分のボーナスコインがもらえます。そしてもういっちょ、コインがすべてない時は3回動画を見てさらに3話分のボーナスコインがもらえるので、結構がっつり読めます(つまり1日13話読める)。

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詳しく説明せずともよく知られる「アーサー王と円卓の騎士」を下敷きにしたファンタジー作品です。映画なら「キング・アーサー」がありますね(2004年版と2017年版があって、評価は2017年版のほうが高い)。

ゲームではもはやおなじみのモチーフですよね。なんとなくどのメディア・ゲームでもランスロットが人気のイメージ。

ドラマだと最近では「CAMELOT 禁断の王城」があります。まだ観てないけど、総製作費60億とかで豪華そう。ちなみにマーリン役はジョセフ・ファインズです。

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異世界タイムトリップもの

話が逸れてしまいましたが、物語はタイムトリップでもあるけど実在した過去ではなく伝説なので、異世界トリップものでもあります。つまり異世界タイムトリップもの、というのが正しいんでしょうか。

瀕死のアーサーを助けるため、マーリンはアーサーと同じ魂をもつ少女・たまきを呼び寄せました。ちょうど修学旅行でイギリスに滞在していたたまきは、幼馴染の真、広則と3人で異世界に飛ばされてしまうのです。

たまきはアーサーと同じ魂を持っているというだけあって、顔は瓜二つ。たまきはイギリス人の母をもつダブル(ハーフ)で、金髪金目。これは母方の遺伝っていうより、設定上はアーサーの生まれ変わりであるところが強調されてるのかなあと思います。

ちなみに、たまきは「紅茶王子」の若宮くんの娘っぽい?

↓作者・山田南平先生のブログによると、若宮くん( 大刀洗高校の生徒会長)の娘の名前が「たまきちゃん」なんですよね。裏設定かな?

若宮くん | 山田南平Blog

また、山田南平作品のヒロインにしてはめずらしいキャラですが、「恋するMOONDOG」のヒロイン・律歌もこんな感じです。律歌は「たまきのお姉ちゃんだったらこんなキャラ」という感じで生まれたそう。

ランスロット登場せず、原典とはところどころ違うのがおもしろい

びっくりしたのは、円卓の騎士で人気ナンバーワンであろう(私の主観です)ランスロットが作中ではすでに死んでいるということです。後に予想外の形で登場しますが、ランスロット本人は不在の状態で物語は展開するんです。

ということはランスロットとグィネヴィアの泥沼不倫劇場は描かれないのか……?と思いきや、マーリンの弟子になった真はグウィネヴィア処刑のシーンを見たりする(予見?)ので、どうなるかわかりません。まだ、グウィネヴィアも登場してないので何とも言えません。

そうはいっても少女漫画ですから。原典どおりの展開になるなら、アーサーが異母姉のモルゴース(ガウェインの母)との間に子(モードレッド)を成したりするんですよ……?ちょっと、想像したくない。

モルゴースの子であるガウェインはこの作品では主要キャラクター。今後たまきとの恋が発展していくだろうし、できればたまきと同じ顔のアーサーとモルゴースがどうこうなる展開は見たくないなあと思います。

原典との違いはいろいろありますが、原典といっても「アーサー王物語」は書かれた時代、作品によって設定もかなり違っているので、「これが正しい」と言えるものはないような気がします。

『マビノギオン』とは

タイトルになっている「マビノギオン」はアーサー王伝説を伝える書物のひとつで、11世紀なかばごろにまとめられたとされています。現在に伝えられているのは14世紀ごろに書かれたその写本。

おそらく金マビは主にそれを元に展開していくんだと思います。同時期のものでいうとジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王史』なんかもありますが。

「アーサー王伝説」が「円卓の騎士」の物語として大きく発展し始めたのは中世になってから。トリスタンとイゾルデとか、ランスロットのロマンスとか、まさに騎士道の時代に好まれるであろう作品が次々と生まれました。

「金マビ」でちょくちょくネタにされているガウェインの女たらしぶりを伝える『ガウェイン卿と緑の騎士』が生まれたのも中世です。(「金マビ」のガウェインも十分スケコマシですが、『ガウェイン卿と緑の騎士』ネタは番外編でネタにされる程度で、あまり本編には絡んでいかないんじゃないかなと思います。たまきの相手だし)

こういう、中世につくられた「アーサー王物語」二次創作群のネタもちょいちょいはさみつつ、「金マビ」オリジナルの展開になっていくんじゃないでしょうか。

私自身、「アーサー王物語」はかじっている程度であまり知らないし、原典自体がバラバラなので「きっとこうなるだろう」と先を読むことができないので、毎回楽しみにしてます。

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たまき、真、広則 それぞれの物語

主人公はたまきなんですが、一緒にトリップした真と広則も条件は同じ。たまきはほわほわしてるし、あまり先々の心配とかしてなさそうなので、そういうところを担ってくれる真、広則の存在はありがたいんですよね。

アーサーの生まれ変わりでなんか神秘的な存在のたまきと、ケルト神話・アーサー王物語オタクの真、広則は……なんだろう、常識人?

こういうトリップものだとひとりに負わされがちな責任・不安を3人で分け合っていいかんじになってるのがいいなーと思います。

作中で担う役割もそれぞれ違います。真はマーリンの弟子として、今後起こりうる災厄をどう回避していくか考えて行動しないといけないんだろうし、広則は男(ランスロット)になっちゃった恋人・エレインとどうなっていくのか気になりますし。

たまきはアーサーの魂をつなぎとめるために呼び寄せられ、負傷して動けないアーサーの身代わりになったりもしました。今後もアーサーに危険はついてまわるだろうし、きっとどこかのタイミングでまた身代わりになる(生死が関わるレベルの)ことになるんだろうな、と思います。

マンガparkで3巻の続きが読める

現在3巻まで出ている「金色のマビノギオン アーサー王の妹姫」ですが、その続きはマンガparkですぐに読めます。3巻の続きは13話から。2019年12月9日現在、16話まで公開されています。

最新話まで無料で読めるけど、読んじゃったらもうすることがないから3巻まで買ってしまいました。表紙はサラサラでロゴはキラキラ豪華だし、2巻のおまけはマンガpark未掲載だし、買って後悔はしてません。

マンガparkの連載は隔週で月2回。やっぱり待ち遠しくて手持無沙汰なので、山田南平先生のブログを読み漁ったりして過ごしています。初期設定とか、おすすめの本の紹介とか、現代パロディとかあっておもしろいですよ。

ちらっと「マーリンの過去エピソードもいつか描きたい」と書かれてましたが、ぜひ描いてほしい!!

あまり関係のない話をしますけど、マーリンって小国の王女と夢魔の間にできた子とされていますが、同じく魔術師っぽい陰陽師の安倍晴明も母は狐(稲荷大明神の神使)だという伝説があります。やっぱり不思議な力を操る人って「人間ではない存在」とみなされたんでしょうか。ともすればどちらも悪役になりかねない性質をもってて、キャラ似てるし共通点が多くて面白いなーと思います。

なんだか感想じゃないものになってしまいました……。「アーサー王物語」ものでガウェインがメインっていう作品はあまりないので、ドはまりしてしまいました。17話も楽しみ。

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