ゴールデンカムイ257話「がっかりした顔」【本誌ネタバレ感想】誰の心にも残らない

ゴールデンカムイ 最新話ネタバレ感想 エンタメ
スポンサーリンク

ゴールデンカムイ最新話257話を読みました。

いよいよ、という時にウエジが動き出し……。

ゴールデンカムイ最新話はヤンジャンの無料アプリヤンジャン!で発売日の0時からすぐに読むことができます。毎日ゴールドを貯めれば基本的に無料。また、待てない場合でも一話60ゴールド(60円)で読めます。

ネットに転がっている転載漫画を読むよりは、公式にお金を落としましょう(読者には無料でも、動画再生広告などでちゃんと公式に利益が出る仕組みです)。

\無料アプリをダウンロード/

ヤンジャン!アプリで読む

前回の感想はこちら↓

スポンサーリンク

がっかりさせたかった


ゴールデンカムイ 23 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

今回はウエジの過去からです。

厳しすぎる父親をもったウエジは友達は犬だけという感じでしたが、やっぱりあの犬は父親に処分されてしまったのか……。母親は人に譲ったのだと言いますが、ウエジは老犬をもらう人がいるものかと言って信じません。庭じゅうを掘り返して、お前は綾部喜八郎なのか。

「お父様が聞いたらがっかりしますよ」という母の言葉に、それならがっかりさせてやろうじゃないか、と思うのがウエジ少年。まっさらなでこっぱち、ちょっと尾形みのある顔つきでしたが、右目の上にでかでかと「犬」の刺青。これには父親もがっかりというか愕然としています。でもウエジはその顔に味をしめたのでしょうね。

で、彼の一大がっかりはもちろん「刺青潰しちゃったからもう暗号解けないもんね!」というやつ。

ビール工場の高いところに全裸で登ったウエジは全員に見せつけます。もう誰が全裸になっても驚かない。

ウエジの刺青はなんか……商店街のアーケードみたいな感じですね。「うえじ」「上エ地」「けいじ」の文字があって、名前にもコンプレックス抱えてるんだろうなあと思わせます。

きっとウイルクが彫った刺青があったんだろうな、というのはわかるのですが、文字らしき部分は塗りつぶされていて見えない。

これには見ていた全員が目を向けるのですが、「で?」という。

刺青人皮集めももう最終局面に入って、全部そろわなくても暗号は解けるだろうな、という感じなのですよ、みんな。アシリパさんが握る鍵がある時点でもう法則性があることはわかっているし、一枚なかったとしてもなんとかなる。

そもそも24人もの人間に彫った時点でそれくらい考えますよね。24人がずっと監獄にいるわけはなく、バラバラに野に放たれてしまえばどっかで野垂れ死んでしまうかもしれないし、行方不明になって見つからないこともある。そうなってもいいようにやるでしょう、あのウイルクなら。

ウエジはみんなががっかりしないので自分ががっかりですよ。

どこにも引っかからない

そしてがっかりついでにてっぺんから滑り落ちて、転落死です。落ちていくさなか、窓に移った自分のがっかり顔に父親を見て、最後にひと笑い。誰も必要としないウエジの人皮。「天から役目なしに降ろされた物はひとつもない」というこの世界で、ウエジの役割っていったい何だったんだろう、と思うと侘しい最期ですね。

ディズニー映画のヴィランってよく転落死するんですよ。白雪姫の継母、美女と野獣のガストン、ラプンツェルのゴーテルとか、あとノートルダムの鐘でもあったかな。とにかくディズニーの悪役の死って転落死が一番多いんじゃないかと思うし、そうじゃないとしても主人公が手を下す例が少ない。その価値もないというか、そんなことで主人公を穢したくないみたいな、そういう意図を感じるのですが、このウエジの最期にも似たものを感じますね。

誰かを動かすに値しない人物。

ゴールデンカムイの登場人物って出てきては死んで、という感じでじゃんじゃん死にますけど、ある程度掘り下げられたキャラクターって大体「役目」を持っていたように思います。自覚していたかどうかは別として。

生きている間の役目もそうですが、死ぬ時に意味を持った人物も多い。たとえば二瓶は谷垣の人生を変えるほどの人物だったし、家永は谷垣、インカラマッとお腹の子を生かしたし、先週死んだ宇佐美も尾形曰く「お前の死が狙撃手の俺を完成させた」らしいし、篤四郎さんにとっては一番だった。

でもウエジは誰の心にも引っかからない。父親を絶望させることはできたかもしれないけど、それもどの程度だったか想像できますね。「ありゃもうだめだ」と見限られて終わり、そんな感じだったんじゃないでしょうか。

最後のでかい仕掛けもダダ滑り、潰された人皮を回収しにくる者もいないでしょう。そして今後誰かに思い出されるようなこともないでしょう。父親のがっかり顔に味をしめていろんな人をがっかりさせて傷を与えてきただろうけど、多分ウエジ自身が殺しちゃってるから、何の意味もない。

本当にただのピエロ、道化でしかなかったんですねえ。

でもまあ、ウエジの最期は読者をちょっとがっかりさせたよ。

スポンサーリンク

最後の一枚は

そして宇佐美が最後の最後に鶴見中尉に伝えられなかったこと。

門倉部長の刺青です。

火事の中を進む杉元とぶつかった門倉はすっころんで背中がびちょびちょになり、背中を向けた際に刺青がくっきりと。「古」「馬」「指」「芋」。

カドクラは別に犯罪者だったわけじゃなく、囚人たちが集団で脱獄した時、ウイルクが追加で彫ったそうです。でも途中で犬童がウイルクをどっかにやっちゃったから、完成せずスジ彫りのまま。

これが24枚目の刺青でした。

あの関谷回で、氷の上で全裸になったのは盛大な前フリだったのか……。きっとここに来るまで誰も疑わなかった。

おさらいすると、土方・牛山・家永・白石・都丹・鈴川・関谷・用一郎・茨戸・油問屋・夕張・津山・坂本・姉畑・岩息・親分・辺見・二瓶・3話で杉元に捕まった男・後藤・平太師匠・房太郎・ウエジ・オストログ・門倉の25枚。(油問屋のが本物なのかどうなのかよくわかりませんが)

そういや後藤のおっさんっていましたね。彼すら「杉元に金塊の暗号のことを教える」という役目がありましたよ。

あとカドクラが水に落とした人皮、エドガイくんの偽物入ってるんだろうか。タンニンなめしがあれで割り出されるなら、ほんたカドクラもってんな……どこが「運が悪い」のか。

エンタメ漫画
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
しゃかりきをフォローする
しゃかりきにっき

コメント